食堂で猫と一緒に魔導師風の男がカチャカチャと食器と食器をこすりながら、食事する姿はとても異様な光景だったといえる。
そんな中、ロイ達の会話の中でこんな話題があがった。
護衛という目的だったオリオールだが、方見放さず背負っていたリュックの中身をこの船の乗組員員に渡しているのをマルクが見たらしい。
その光景にマルクはどこか違和感を感じたという。
ランドリートの都で一度ロイはオリオールにリュックの中身を聞いたことがあった。
思い返しても、特に気を止めるような物は無かったと思う。
ただそれをオリオール伏せていれば、ロイの耳にはいることはない、それだけの話だ。
だが、もしマルクの見たことが本当ならば、その品はこの船内にあるということになる。
そんなことを考えながらも、探してみようなんて気はまったく起きなかった。
ロイ達は食事を済ますと部屋に戻った。
部屋のドアを開けると、コソコソとうろつく影が見えた。
「鼠!?」
走り回る鼠の一匹に向け、アーウィンが冷気の球を放つ。
「コールドボルト!」
威力を弱めて放ったため、鼠は氷漬けになった。
ガイが氷漬けの鼠を靴の底で踏み潰すと、鼠はバラバラに砕けた。
その時には既に鼠はいなくなっていたが、さっきまでは気がつかなかったが粗末なベッドの間に寝転ぶ男の姿があった。
男に話かけるとどうやら酔って部屋を間違えたとのこと。
金髪碧眼の男はワン・テオと名乗ると部屋から出て行った。
ワンの立ち振る舞いは非常に気さくで、まだ続く船旅でもう一度会うことがあれば、是非話しかけてみようと思った。
夜も更け、ロイ達が眠りについたころ船内では静かに事は進んでいた。
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