ロイが目を覚ました時には船は海のど真ん中を進んでいた。
サンメアリ号の船内にある小部屋で眠っていた。
状況の読めないロイだったが、鼻に貼られた絆創膏と後頭部に走るズキズキとした痛みから、一連のことを思い出した。
部屋には粗末なベットが二つとこれまた粗末なデスクと椅子があるだけで、シンプルな内装になっている。
デスクに置かれた銃をヒップホルスターにおさめると、甲板に上がった。
甲板に上がる階段の先にある扉を開けると、雲一つない空から注ぐ日差しに目を細めた。
甲板の端からサンメアリ号の進む海を眺める。
吹き通る潮風がなんとも気持ち良かった。
甲板でガイ達に合流すると、船内の食堂に向かうことにした。
その途中、何やら落ち着きのない衛兵の姿を見たが、その時は特に気に留めることはなかった。
*
ランドリート島
夜警の森 入口より約5km地点
赤毛の少女アナはランドリートに上陸していた。
ロイが受けたのと同じ様に軍からの挨拶が済むと、足早にランドリートの都を後にし、早くも夜警の森へと足を踏み入れていた。
道を急ぐアナの前方から茸が跳ねてきた。
もう一度書こう。
茸が跳ねてきたのだ。
あれは植物種の亜獣のホッピングスポアである。
鎗で一突きすると、大人しくなった。
無力化した茸を鎗から引き抜くと、アナの周りには無数のベリズフラッペル達に囲われていた。
片付けるか……
「ブランスラスト!」
鎗を体の周りで振り回し、寄ってきたベリズフラッペル達は鎗の餌食となった。
辺りが引きちぎれた触手であふれかえっていた。
しばらく進んだところで、亜獣の手の届かないくらい高い木に登り終えると、そこで一晩を明かすことにした。
アナの眠る木の下ではおぞましい光景が広がっていた。
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