あれから瞬が帰ってこない。
冥界でまたいざこざが始まったとの情報があるが、まさか瞬も冥界に行ってしまったのだろうか。
行けといったのは俺だが、心配でならない。
「やだ先生、頭に三角の布つけて白い着物着て何やってんの?」
「あっ、ジュネ。いや、なんでもない。気にするな。」
「普通気になるでしょ、そんな幽霊みたいな恰好してたら。わかった、瞬を追って冥界に行くつもりね!?」
うっ、バレたか。
ジュネには内緒で行くつもりだったのだが…
「ダメだよ!今度ばっかりは!エイトセンシズに目覚めるか、死ななきゃ行けないんだから!無理だよ!先生、セブンセンシズだって怪しいじゃない!」
おいおい、俺は聖闘士の先生だぞ?
まあ、ちょっと自信がなかったから死人のコスプレをして紛れ込めばごまかせるかと思ったのだが…
「しかし、瞬が心配だ…」
「あたしだって心配だよ!だけど、あたしたちが行くのは無理だよ…瞬には女神のご加護があるさ…」
ううむ…
「先生、もう先生は先生だけの体じゃないんだよ…」
「まさか…コウノトリが来たのか!?赤ちゃんが!?」
「ちょ、コウノトリってwwwてか、赤ちゃんなんて来るわけないわよ!何もしてないんだから!」
「いや、もうそろそろ来てもいい頃だろう。コウノトリは仲のいい夫婦のところに来るんだから。」
「ちょっと~…この人どうなってんの~?あたし、性教育からしないといけないの~?」
俺だって一応、医学の道を考えたことのある身だ。
わからないわけではないが…
娘みたいな、妹みたいなジュネとそんなことができるわけがない。
そんなことより、今は瞬が心配だ…
「ジュネ、割りばしとナスときゅうりを持ってきてくれ。」
「何?どうするのよ?」
俺は割りばしを半分に折り、ナスときゅうりに4本ずつ刺した。
牛と馬だ。
そしてそれを玄関の前に置き、木の皮を燃やした。
「先生って、変なこと知ってるよね。肝心なことはボケてるくせにさ。」
瞬よ、早く帰ってこい…