結局、銀河戦争は、中止になってしまったようだ。
視聴会は、みんなで瞬の兄ちゃんを、ケチョンケチョンにこき下ろし始め、なんだか収拾がつかなくなってしまい、テレビ中継も中断してしまったので、お開きにした。
みんなが帰った後、俺はジュネと、後片付けをしていた。
「あ~、スッゴイ腹立つ!何アイツ!あの、フェニックス!瞬が、どんな思いで日本に帰ったかも知らずに・・・!ムカツク~!」
雑巾でテーブルを拭いていたジュネが、思い出したように、突然、怒りだした。
「まあまあ、ジュネ。お前がそんなに腹を立てても、仕方ないだろう。人間、6年もたてば変わるものだ。」
「何その言い方!なんでそんなに落ち着いていられるの!?先生は、瞬がかわいそうじゃないの!?」
「人生、山あり谷ありだ。瞬も、これを乗り越えれば、またひとまわり大きくなれるだろう。たった一人の肉親だ。心の底では、お互い、引き合っているのだ。たぶん。」
「またノンキなこと言っちゃって!肉親って、あれほんとに瞬のお兄ちゃん?全然似てないじゃない!もっとカッコいいかと思ったのに!期待してソンした!」
そこにも腹を立てていたのか。
まあ、俺も本当は、はらわたが煮えくり返っているのだ。
瞬の気持ちを考えると、本当にあいつは許せない。
一発殴ってやらないと、気が済まん。
でも、瞬のことだ。
お前は、たった一人の兄ちゃんを憎むことなどできないだろう。
そして、許してしまうのだろう。
まあ、憎しみは何も生み出さないと教えたのは俺だけどな。
しかし、これからどうなるのだろう。
銀河戦争のような見世物に出場した聖闘士を、聖域が許すとは思えん。
だとしたら、瞬も俺のように、聖域から狙われる立場になるのか。