あれからというもの、俺とジュネは、何事もなかったかのように過ごしている。
ジュネはすっかり、インターネットにはまってしまい、それどころじゃないらしい。
「一日中ホモサイトばかり見て、よく飽きないな。」
「ホモって言わないで!やおいって言ってよ!まったく、乙女心のわからないオッサンなんだから・・・!」
どう違うのだ。
「それより、もうすぐ瞬の出番だぞ。みんな集まっている。」
「は~い。」
銀河戦争が始まった。
瞬の雄姿を見ようと、近隣の島々の知人たちが集まっている。
グラード財団は、大画面テレビまで用意してくれたのだ。
それにしても、こんなにいろいろもらってしまっていいのだろうか。
瞬をここまで育てたお礼だとか言っていたが・・・
後で請求書が来ませんように。
画面には、たくさんの観衆とグラードコロッセオが映って入る。
「すげえ、瞬はこんなところで戦うのか~。」
「いつもニコニコしてのほほんとした瞬が戦うなんて、イメージじゃないよな。」
「でも、瞬、がんばれよ~!俺たちが応援してるぞ!」
狭い我が家も、ビールともろきゅうで、大盛り上がりだ。
「キャー!瞬さまぁ~!素敵ぃ~!」
グラードコロッセオには、黄色い声が飛び交っている。
アンドロメダ島は、大爆笑の渦。
「瞬さまだってよ~!キャラ違うぞ!」
「なんだよ?あの取り澄ました顔は。いつもの(ニコッ)はどうしたんだよ?」
みんな好き勝手に突っ込みまくっている。
確かに、ここにいた頃の瞬と違う感じはするが・・・
そして、あれほど戦うことを嫌っていた瞬が、完膚なまでに、ユニコーンをぶちのめした。
「おい・・・あれ、ホントに瞬か?」
アンドロメダ島の視聴者たちは、戸惑いを隠せない。
「瞬は、変わっちまったんだよ、都会に染まっちまったんだよ・・・!」
「あの瞬が?そんなに簡単にかわるものか?」
「もしかして、大人になったんじゃないのか。」
「ヤッちゃったのか?」
「そうに違いない!あんなに女の子がキャーキャー言うくらいだし、モテモテなんだ!」
「ちょっと!勝手なこと言ってんじゃないよ!なにか事情があるのかもしれないじゃないか?バカ!エロオヤジ!」
「おぅ?言いたいこと言ってくれるな~、ジュネちゃんよう。」
ああ・・・なんだか、殺伐とした雰囲気になってきたぞ・・・
「だいたい、つまみがキュウリだけってなんだよ?俺たちゃカッパか?」
「はぁ!?勝手に来て、ただ酒飲んでるくせに、なに言ってんの!?」
いかん、瞬よ、お前も大変そうだが、こっちも大荒れだぞ。
「おい、みんな、よさないか。瞬が大変な思いをしているというのに・・・少し落ち着け。」
「うるさい!このカッパハゲ!」
ええ~!?
俺、もうそんなに!?
慌てて鏡を見に行ったが、後頭部がよく見えない。
大荒れのアンドロメダ島をよそに、画面では、瞬の兄ちゃんらしいヤツが、黄金聖衣を奪って逃げていった。
余興なのか?