何を言っているのだ。
この前は、銀河戦争で瞬を殺そうとしていたくせに。
あの時の怒りがぶり返してきた。
「君に一言言いたいことがある。瞬はな~、君に会いたいがために、辛い修行にも耐え、見事聖闘士になったのだぞ…!それが、何だ!?あの態度は!ふざけるな!ずっと信じていた人間にいきなり殺されそうになった瞬の気持ちを考えたことがあるのか!?俺は、瞬の気持ちを考えると、可哀想で可哀想で、今すぐ飛んで行って抱きしめてやりたいぐらいだ…!」
体は動かないが、口はよく回る。
「瞬を、抱きしめる…?」
「ああ、そうだ。どんなに傷ついているかと思うと…」
「今までも、瞬を抱きしめたりしたのか…?」
なにやら、一輝の周りの空気が不穏なものに変わってきた。
「あたりまえだろう。俺は瞬の師だからな。よく膝に抱っこして、かいぐりかいぐりしたものだ。瞬も心地よさそうにしていたぞ。」
「何ィ…!?」
何だ?
何か怒ってるのか?
「瞬を抱っこしてかいぐりかいぐりできるのは、俺だけだ!」
何だ、そんなことで怒ってるのか。
面白い奴だ。
からかってやれ。
「寝る時もな、俺と一緒じゃないとなかなか寝付けなかったぞ。」
「何…まさか、一緒の布団で…」
「俺は瞬の師だからな。よく一緒の布団で寝たぞ。瞬は安心したように穏やかに眠っていたな…」
瞬のことを思い出すと、自然と笑みがこぼれてしまう。
「瞬と一緒の布団で寝ていいのは、俺だけだ!ニヤけやがって…!」
一輝は怒り心頭といった感じだ。
「それに、瞬はよくおねしょをしたぞ。夜中にパンツを取り替えてやったな。まったく、瞬の奴、8歳までおねしょしてたんだからな。ハハハ。」
「笑うな!貴様、瞬の下着を脱がせたりしたのか!?」
「あたりまえだろう。着替えさせると、気持ち良さそうにまた寝たぞ。」
「ふ、ふざけるな!瞬の着替えを手伝っていいのは、この俺だけだ!」
今にも掴みかかる勢いだ
「でも俺、瞬の師だから。」
一輝が言葉に詰まる。
どうだ、ぐうの音も出るまい。
ふははははは!