俺って、俺って。
瞬が聖域に入ってきたというが、小宇宙など感じない。
俺の小宇宙もそこまで干からびているということか。
ヤバい。
しかし、血は水よりも濃いというからな。
一輝は特別に瞬の小宇宙を感じることができるのかも知れんな。
それじゃあ俺たちの6年間って。
「一輝君、すまないが、何が起きているのか、実況してくれないか。」
瞑想していた一輝が煩わしそうに俺を見る。
「本当に瞬の師なのか?なぜ瞬の小宇宙を感じることができないのだ。」
「感じないものは感じないのだ。頼む。」
「本当に黙ってくれないか。気が散って、瞬の小宇宙を感じることができん。」
「な~んだ、君もじゃないか。」
「一緒にするな。あなたが騒いでいると、気が散るのだ。静かにしてくれ。」
「でも、教えてくれたっていいじゃないか。(ケチ!)」
その瞬間、一輝から恐ろしく攻撃的な小宇宙が立ち上った。
うわ~、最後のケチは声に出さなかったのだが、感じ取られてしまったのだろうか。
「あ、すまんすまん。冗談だよ、冗談!はっはっは!俺も修行が足りないな。」
すると、一輝の小宇宙が薄らいできた。
あ~よかった…冗談の通じない奴め。
「悪いが、あなたにつきあってはいられなくなった。瞬が危ない。今、瞬に手を出そうとした不埒な奴の脳味噌に一撃をくらわしたが、最早、ここでのんびりしているわけにはいかん。腕を治し、俺はもう行かねばならない。」
「え。」
一輝はそのまま奥へ行ってしまった。
まあ、いいか。
瞬のことは兄ちゃんに任せておけば、間違いないだろう。
それに、瞬は強い。
俺はとりあえず、寝ることにするか…