朝起きると、もう瞬たちはいなかった。
また、戦いに行ったのか…
「先生、瞬がまた行っちゃったよ!もう、なんてバカな子なんだろう!」
ジュネが半泣き状態で、病室に入ってきた。
「バカは死ななきゃ治らないってな。ははは。」
「ちょっと、縁起でもないこと言わないでよ!なんか夜中にいろいろ大変だったみたいだよ。あたし、瞬の病室から帰ってきてからすぐ寝ちゃったから、全然気づかなかったけど。先生はなんか気づいた?」
「いいや。俺も布団に入って2秒くらいで寝たからな。」
「…先生って、ホントに聖闘士?」
「そうだが。」
「ふぅ~ん…ま、いいけど。」
俺はいつでもどこでも2秒で熟睡できるのだ。
「それはそうと、ジュネ。そろそろ俺は行くぞ。」
「エ?」
「退院の手続きをしてくるから、お前は荷物をまとめておいてくれ。」
「え~、食事はおいしいし、結構居心地よかったのに、もっとゆっくりしようよ。」
「いや、お前は残っていていいぞ。そのうち迎えに来るから。」
「先生、どこ行くの?アタシを置いて行っちゃイヤだよ、アタシも一緒に行く!」
「ジュネ。」
「ずっと一緒にいたいよ。死ぬ時も一緒だよ…」
そう言って、しなだれかかってくる。
背景は、キラキラと輝いてしまっている。
またか…
俺は困り果て、ジュネを抱きとめた、その時。
「ジュネさん、お加減はいかがですか?」
主治医(イケメン)が回診にきて、俺はジュネに突き飛ばされた。
「センセ~。お腹はだいぶよくなったんですけどぉ~、たまに痛くってぇ~。ちょっとさすってくださる?」
「ハハハ、ジュネさん、甘えん坊ですね。…どうですか?」
「あぁ~ん、気持ちいい~。」
二人がイチャイチャしているのを横目に、俺はとぼとぼと会計に向かった。