好きな曲は? といえば



ピチカート・ファイヴの「誘惑について」がまず出てくるという感じですが




本当にロマンチックな曲で




恋人と変化の多い空を見、雷鳴を聞きながら二人で過ごす、

みたいな歌詞が出てきます。




去年の12月ごろ、

やたら眠く、やたらはっきりした夢を見続けた日々があり


その中に一本だけ恋愛ものの夢がありました。




面白くて、毎日印象的な「音」や「音楽」が記憶に残る夢で



恋愛ものの夢では

「誘惑について」の歌詞に出てくるような


「遥かな雷鳴・・・」に似た音が出てきました。








夢の舞台は昭和の戦争中、

都会の下町の木造一軒家のなかでした。



主人公の女は15~16、娘になっていく年だが
この女は心臓に持病があって、学校も何も満足に行けていない。

軍需工場に行かなくてよいのはいいが

出会いもまた限りなく少ない。




母親と二人暮らし。




そこへ、親戚の胸を患った20代の文学青年が居候にやってくる。


病気なので兵隊には行けない、

病気と、文学青年だから田舎に疎開するのを拒否りまた疎開先からも嫌がられた末


立場の弱い未亡人と娘の住む親戚の家に送られてきた体だった。





娘と青年はお互い軽く病気なので、家にいる時間が長いが病が病なので接触は限りなく少ない。





戦争中で、恋どころでもない雰囲気で

淡々と、だらだらと、何をするでもない生活の中で

時々空襲が襲ってくる。





家は二階建て、女は上に自室があり、休んだり勉強したり。ほそぼそとご飯を作って家事をし、母を助ける。



居候の青年は下の階で

あてがわれた部屋のこたつや布団でひたすら本を読んで暮らし時折訪ねてくる同志と議論を交わす。



空襲があるときだけ集まって家族で防空壕にいく、という生活。




二人は食事の時と防空壕に一緒に行く仲間という感じだった。





とりあえずその家の辺りは過去に空襲は受けたが

その後はしばらく無事だったのだが



ある日、相当大きなサイレンが急に鳴った午後、


大きな飛行機の跳ぶ音もして
さしせまった状況が来た。


二人は防空壕に行くことも出来ないで、
近くを飛ぶ飛行機の音の中

「死ぬかも」

と思いながら、家の中で二人集まったはよいが動けず。



その時に初めて二人はなんとなくお互いを意識した。


酷い空襲が近所を襲って、工場の母親や近所の人間は足止めを食らい

世界にたったふたり残されたような。



自らのり患する病によってではなく予想だにしなかった外部の圧によって


もう死ぬかもしれない、という切羽詰まった雰囲気があったのも確かだが

生きた誰かがそばにいるということが唯一の救いだったような雰囲気のなか


戦争中で恋もままならぬような世の中で閉じ込められた二人は、心を通わせていった。




そのバックグラウンドに流れていたのが


遠い空の空襲の音、爆弾の落ちていく音、


・・・・何かが破壊される音、だった。




あの「誘惑について」の「遥かな雷鳴・・・」を聞くシーンのように

誰かが死に何かが破壊されて行く音を、恋人と二人、
自らもいつ破壊されるかわからないような家の中で聞いている




といったところで目覚めた。







今、正月に遭った大震災、世界各地の戦争、変な病気の妄想でばらまかれる医薬品、


変なニュースが曇り空の冬の景色のように、

世界をなんとなく覆っている感じがする。






爆撃の音を聞きながら恋人と過ごす夢を見た後

私は「変な戦争があるからこそ実るものもある」

っていう暗喩の夢なんだな、と思いました。




何度も書いているように「世界的ストックホルム症候群」≒コロナだったわけですが

この二人もそうで

差し迫った状況があって気づける、ということが起こった。

(=催眠に深く入るときの条件、でもありますが)



閉じ込められているからこそ、育つものがある、みたいな。





私は今、変な情報と感情の吹き荒れる嵐の真ん中にいて、

無風で守られている



周囲は嵐だが、嵐だからこそ、手元に残っている何かの価値に気づく



私に見えているのは上に見えている空だけ



・・・





コロナの時も今の時間を有効利用しましょう

とブログに何度も書いた気がするけれど



色んな人生の努力を無駄だと言わんばかりの悲しい事件のニュースが溢れていて

酷い生活を与儀なくされている人もいるなか



今自分の手元にあるものは何か


周囲は嵐だからこそ、手元のものを確かめ大事に出来るチャンス



という感じが、夢を見た後、ますます強くなっています。




その後、親の決めた結婚の映像を繰り返し繰り返し見たのも同じような意味で
(≒置かれた場所で咲きなさい、的なサイン?)

私はすっかり不安になるのも、

色んな人の言っている欲を追求することも

自分には無意味のような気がしてきた。



夢の中の二人が胸部を患っているのは、私の心の要素の暗喩でしょうね。


あの二人は私の顕在意識と潜在意識の化身だ。





周りがどんなにネガティブで


自分たちがどんな酷い状態でも



そこには祝福がある。




今もあの夢の、遥かなる爆撃音、は


「誘惑について」の「遥かな雷鳴」と同じように、頭の中に時折響きます。



壊れるものがあるから生まれるものもある。



集中して何かをしたいとき、何かに感動している時、

もしくはふとネガな心に傾き始めると


あの空襲の音が


頭の中に響いてきます。


音の暗示のようですね。
パブロフの犬、の音版。


あの何かが遠くで壊れている音は

世の中の大きな権威の崩壊や
自分の中の不要なエゴや概念の壊れている音なのかも。



世の中平和で穏やかなのはとてもいいことだけれども

困難が無いと人は暇をつぶし怠け、成長を怠り大切なものを忘れ、感謝をしないものでもある。



平和だからこそ気を引き締めて努力し成長するような人になった時

魂の旅は終わるのかもしれませんが





世の中がどんなに閉じていようと私は人生に恋していたい


不安になっても何も進まない改善もしない



だったら何かを愛していたい



そう思いながら生きている今日この頃です。



コロナで【不安に駆られることの愚かさ】を

すっかり学んでしまい


腎臓の調子も良くなりました。




怒りはまだ、なんとなく使い所があるけれど


不安って最終的には動けなくなる事が多く、使えないなーなんて思ってしまったのがコロナの収穫。




まぁどんな感情も拘り、過ぎれば、弊害は免れない。


心の基礎になる純粋性が少なければコントロールが難しくなる。




夢は、本当に催眠のようで楽しい。


時折こんな面白い夢が人生を導いてくれます。



世間からどんなに病んでると言われる自分を持っていても

自分で自分をケアし整えていくことしか出来ませんね。


自分を変えるのは最後は自分。


追い詰められて最後に出会う自分を大切に、と夢は語っていた気がするな。



外ではまだ、遠くで何かが壊れ破壊される音がしているように脳裏に響きます・・・


その度に、私は私を愛することを思い出しています。


そして世界には何かが生まれている・・・。




毎日自分を祝福しよう♪



ではでは。