ピラティスは日常生活動作にも取り入れることができる、
と私は考えています。
例えば「歩く」ことをピラティス的に行なったり。
「歩く」ことは「自動運動」です。
自動運動とは、
“反射よりは複雑であるが反復性があり、
一度発現するとその制御は無意識に行なわれる”
と専門的には説明されていたりします。
簡単にいうと、「歩くためにはどんなふうに手足を動かすか」と考えなくても、
私たちは自動的に順序よく手足を動かして歩くことができる、
つまり、脳からの指令が動きのパターンに組み込まれているので、
いつも自動的に調整されくり返すことができる、というわけ。
ピラティスは動きのパターンを「再教育」することができます。
無意識に行なわれているカラダのクセを、本来あるべき動き方へと
教育しなおしていく―――そのために「コントロール」して動く。
創始者ジョセフ・H・ピラティス氏は自身の考案したこのメソッドを
「コントロロジー(コントロールの哲学)」と呼んでいたくらいですから、
ピラティスとコントロールは切っても切り離せないカンケーなんです。
「歩く」をピラティス的にする方法。
それはまず、カラダのしくみに従ってコントロールして歩くことから。
「ピラティスの原則」として紹介されている様々なキーワードって、
実はどれも人間に標準装備されている「カラダのしくみ」だったりします。
だから、歩くことに「ピラティスの原理原則」を組み込んでいけばいい。
呼吸を意識してみる
動きに集中してみる
動きをコントロールしてみる
身体の中心軸を意識しながら歩いてみる
流れるような動きくで歩くことを意識してみる
正確さを心がけてみる
普段は無意識に、自動的に行なっている「歩く」という動作に、
これらの要素をポイント的に取り入れてみることだって十分、
ピラティスの第一歩になるんじゃないかな、って思うんです。