自己の価値を上げましょう | 中尾 あきら 「和の道」

自己の価値を上げましょう

こんにちは、16akiこと 中尾 昭 (なかお あきら)です。

私はアメリカの日系レストランでマネージャーをしています。

私はモノばかりではなくサービスの分野でもジャパニーズスタンダード
すなわち「日本標準」は素晴らしいと訴え続けています。

そして、その標準を超え、感動をお届けすべく、来店していただいた
すべてのお客様にハッピーになっていただきたいとの思いで、日々お客様に
接し、スタッフとも共有するようにしています。

技術の差こそあれど、ほとんどのスタッフが「お客様をハッピーにしたい」、
すなわち「want to」と思って心からのサービスを嬉々として能動的に展開
してくれています。

とても嬉しいことです。

ほとんどのスタッフは10代後半から20代前半の学生スタッフで、ミスも
犯しますし、マズいことをしでかしたりもします。
でも、彼らの「お客様をハッピーにしたい」という思いで接客する姿は
とても輝いて見えます。

接客業・販売業でアルバイトする学生や主婦の方は多いと思いますが、
「お客様をハッピーにしたい」という気持ちで嬉々として接客されている
方を、私は、残念ながら、多くのお店であまり見かけることはありません。
「want to」の思いが見えないのです。

「お金のために仕方なく」とか「決まった時間に働いて決まった時給を
もらえればいい」とか、「モノを売るのに客をハッピーにするなんて大袈裟な」
とか、どこか冷めた気持ち、つまり「バイトだからテキトーにやってればいい」
「言われたことだけやってればいい」という考えが、接客態度から見えてしまう
のです。

非常にもったいないことだと思います。

接客業や販売業って、一日に何十人、あるいは何百人もの人と直接顔を
合わせ、言葉を交わすことのできる、ものすごくラッキーな職種なのです。

駅の売店のように一人のお客様とのコミュニケーションが5秒で終わって
しまうようなところでさえも、お客様の顔をしっかり見て笑顔で心から、
「おはようございます!」「ありがとうございます!」「いってらっしゃい!」
とお声かけすれば、そのお客様の中で必ずその人のいい印象が残ります。
そして、何分かは確実にハッピーな気分になっていただけます。
やがて、お客様は他の店員よりもその人から新聞やジュースを買いたいと
思うようになるでしょう。

そうすると一年もすると何百人、何千人とその人に好印象をもち、その人に
ハッピーにされる人が増え続けていくわけです。
そう、何千人もの「隠れファン」がいて、そして実際に「いつもありがとう」
と声をかけてくださる「表のファン」まで出現するのです。

アルバイトでも、「その人の価値」がすごく上がるわけです。

他方、そういう気持ちでお客様に接していない人には、お客様はその人に
なんの価値も見出さないどころか、自分の美しくない姿を何万人もの人に
晒しているということです。
(もちろん、そういう人たちも家庭等の場で素晴らしい価値を携えておられる
と思いますが。)

も、もったいない・・・

お客様に義務的に「いらっしゃいま・・・」とか「ありがとうございま・・・」
と語尾がはっきりしない消え入りそうな声で、お客様に視線を送ることなく
床につぶやくなんて、自分の価値を下げるだけですね。

私はスタッフとのミーティングで、
「お客様の思い出に一生残りたい?」と聞くと、全員「残りたい」と
答えてくれました。

その「want to」の思いが、自然に笑顔で元気よく感謝の心でお客様に接する
ようにし、彼らの価値を上げ輝いて見せるのだと思います。

そして、それはもちろんアルバイトだけに限りませんし、販売業・接客業だけ
にも限りません。そしてそれはお金に関わることだけでもありません。

あらゆる人間関係の場で、あなたがあなたの周りにいる人をハッピーにしたい
と思う「want to」が、あなたをハピネスの源にして、人間としての価値を
上げてくれるのだと思います。

お読みいただき、ありがとうございます。

中尾 昭 (なかお あきら)