私は自分の父親が嫌いだ
子供の頃はとにかく、いつ機嫌が変わるか判らないので、ひたすら怖いという存在だった
子供ながらにも、口ばかりで行動にしない所やいい加減さがだらしないと思っていたが
大人になった今、人として考えた上で、本気で嫌いなのである
あの人と同じ血が流れていると思うだけで、寒気がする
普段何もしない奴が、ここぞという時だけ父親面されると吐き気がする
「私の事は死んだと思って」と言い捨て家を出てから、5年になるが、一度も会いたいとは思わない
それどころか死んだと聞いたら喜ぶだろう
逆に自分が死んだ時には、あいつにだけは線香なんてあげさせない
それに知らせてたまるか!と思う
人間の中にこれ程の憎悪や殺意が沸くものなのかと、自分の中に眠る凶悪性を感じ愕然とする
とにかく父は物やお金をあげる事が愛情だと思う人だった
「じいさんには可愛がって貰ってたもんな。給料の殆どアリカのおもちゃに遣ってたんじゃないか」
と、だから懐いていたと馬鹿にしたように良く言ってた
私が祖父を好きだったのは、物をくれるからというくだらない理由ではない
確かに休みの日は、毎週必ずどこかへ遊びに行っていた
動物園やデパート、遊園地などありとあらゆる娯楽へ連れて行って貰った
そこで玩具を買ってくれたり、私の大好きなアイスクリームを食べさせて貰った
しかし、それ以上に私に何かあると必ず味方になってくれたのだ
例えば近所の男友達に泣かされた時は、その男友達の家に殴りこんでくれたり
おじいさんが亡くなって意気消沈としてる私を気遣ってくれたからだ
よく私を怒る時は「お前の為に100万もする百科事典を買ってやったのに」
「お前の為に机を買ってやったのに」
と的外れで馬鹿げたことばかり言っていた
そもそも買ってくれとねだってない
勝手に買い与えておいてその言い分は何だ
そして父は良くくだらない事で怒る人だった
私は昔から食べる時は「良く噛んでゆっくりと食べなさい」という教え通り時間を掛けて食べる方だった
だから給食の時は時間内に食べれずに困った事が多かったのだが
いつもそうやって食べているのに
「さっさと食べろ」といきなり殴るのだ
あと普段は私の方がいつも目が覚め、父は遅くまで飲み歩いていたせいで起きれず祖母によく怒られていた
所がたまたま私の目覚めが悪く、父が早起きした日には大音量でラジカセを掛け
「いつまで寝てるんだ!」と怒鳴り出す基地害である
一番くだらない事で怒られたのは「流石の猿とび」というアニメの
♪恋の呪文はスキトキメキトキス
の部分のスキトキメキトキスが上手く歌えず♪スキトキメットキッ
と歌っていたら「スキトキメキトキスだ」とこれまた殴られた
どれも殴るような事柄か?
ある日突然父が映画に行こうと言いだした
「キングコング」だった
その日は友達と約束していたし、興味が無かったので「行かない」と言ったら
烈火の如く怒り、殴り、友達が来ても追い出し、拉致される形で映画館に連れて行かれた
そんな状態で映画を観ても楽しいはずがない
それでアイスを渡し、「来て良かっただろう」などとほざくのだ
友達には「約束していたのに裏切る子」と言われ、学校では肩身が狭くなっていた
さらに親族一族が集まる場では私のこき落としが始まるのだ
「こいつは馬鹿だから酷い点を取った」
「髪を切ってやったのに、嫌がって感謝もしない」
そしてそれを聞いた親族も私の言い分は一切聞かず
「我儘な子」
「ちゃんとお父さんの言う事きかなきゃダメよ」
「頭のいい子に育つはずなのに、勉強も出来ないの」
などと散々な言われようだ
普段「自分の家族の悪口を言う事は、他人に笑われる事だから言ってはいけない」
とクドイ位言ってるのに、この扱いは何なんだ
要するに自分の事だけ悪く言われたくないんだろうが
テストが悪いって言っても90点ってそんなに悪い点数?
髪を切るのだって、周りの子は奇麗に切って貰ってるのに素人がざんばら髪で汚く切られたら嫌がるだろう
子供同士の苛めなんて、その髪型変ってだけでも始まるのだ
自分の欲求を満たすだけの道具としか思ってないのだろうか
そんな中徹底的な確執を持つ出来事が起きた