塗膜トラブル | ありんこ奮闘中 橋本市の自動車鈑金(板金)塗装

塗膜トラブル

久々に、車ネタです。


現在入庫中のメルセデスベンツ。


作業内容は、鈑金塗装&ボディコーティングです。


エンジンフードの鈑金塗装も終わり、今日はコーティングしようと洗車やら磨きやら洗車やらマスキングやら脱脂やらして、最後にもう一度エアーブローしていた時、トラブルが発生しました。


ドアの水切りモールとの境い目をエアーブロー中、塗装が剥がれたのです。



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原因は、過去に全塗装歴があり、その時の旧塗膜への下処理(足付け処理)が不十分による、密着不足でした。

完全な手抜き作業です。

こうなると、最悪の場合、この塗膜を全て剥離しないといけなくなってしまいます。

しかもこの車、全塗装してあるので、全面こんなだとゾッとします。

おそらく、前オーナーが所有時に塗装されたものだと思われます。



塗装作業者の技術不足や、手抜き作業が原因なんですが、なぜそういう仕事をするのか?


全ての車にこのレベルの作業をする作業者なのか、依頼者が作業者に安い値段や、短い作業時間を強要した為に、手抜きしたのか…



色々考えられますが、ハッキリ言って一番困るのは、そのトラブル箇所を修復しなければならない私です。



以前、もっとヒドイ事例がありまして、エアーブローをすると、ドアパネルの半分の塗膜が一瞬で剥がれ飛んでいきました。


持ち主様に事情を話すと、以前その箇所を塗装してもらった工場にクレームしてくるとの事。


しかし、「安い金額でやってあげたんだから、それ相応の塗装したんやから、クレーム対象になる訳がないでしょう!」と言われ、またわが社に帰ってきました。



皆さん、どう思われますか?



その工場は、お客様に対して、適正な金額提示をしたのか?  金額を安くするという事は、作業や仕上がりはどう変わるのか?


きちんと説明をしたのでしょうか?


いくら安くても、剥がれてくる塗装なら、する人なんていません。



また、お客様は、工場に対して、どのような値段交渉をしたのか?


最初から値引きを言ったのか? 工場側からの金額提示だけだったのか? 



こんな場合、双方の意見や主張の食い違い、言った言わなかった、そのつもりだった、そんなつもりじゃなかった、等…かみ合う事は、まずありません。


言葉というのは、もの凄く恐ろしいものです。


どっちに過失があるかは、私にはわかりませんが、こうならない為にも、お客様と工場との話し合いは、きっちりしておかなくてはなりません。


結局、この車はわが社で再塗装する事になったんですが、最初はドアの小さなひっかきキズだったのですが、側面一面塗装する事になり、値段も前塗膜の処理が必要なので割り増し料金いただきました。



今回の車も、お客様にトラブル内容を説明し、とりあえずコーティングまで施工し、後日トラブル箇所だけ補修という事になりました。



わが社では、このような塗装トラブルがないように、説明や作業をしています(当たり前の事ですが、この当たり前な事ができていない工場があるんです!!)。


車というものは、人の命を預かる乗り物です。


私は、この事を常に意識し、作業させていただいております。



和歌山県橋本市の自動車屋さん 相互鈑金 有本順一


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