「親の介護は突然やってくる。」
と言われます。
「まだ大丈夫」と対策を
先送りしていると、
いざ介護が始まった時に、
仕事と両立できなくなってしまう。
そこで思い余って仕事を辞めてしまうと、
金銭的な負担が大きくなって、
かえって続かなくなる。
そんな話もよく聞きます。
「自分の親は元気だから、
介護はまだ先のこと」
と思っていても、
親が倒れていきなり介護が
始まってしまうことは、
誰にでもあり得ることです。
そのようなときは、
冷静な判断ができなくなりがちです。
介護が急に始まったときに
トラブルにならないために、
どのようなことに気をつければ
よいのでしょうか?
●仕事と介護の両立が
難しいからといってすぐに
仕事を辞めようとする
「仕事と介護の両立が難しい」
「大切な親のためにできる
だけのことをしたい」
といった理由で、
すぐに仕事を辞めようと
するのはあまり好ましくない
とも言われています。
安定した収入がないと利用できる
介護サービスが限られるし、
介護の負担が増えて「介護うつ」
などになるケースも珍しくありません。
介護が終わったあと、
今と同じような仕事に就けるとも
限りません。
すぐに仕事を辞めるのではなく、
介護休暇などの制度や、
デイサービスなどの介護サービスを
使いながら仕事を続けられないか
考えてみるのも選択肢のひとつです。
●兄弟姉妹で介護方針を
話し合わないまま介護を続ける
介護がいきなり始まると、
兄弟姉妹の中でも親と一緒に
住んでいる人など、
とりあえずできる人が介護を
引き受けるケースが多いです。
しかし、介護方針を話し合わないまま
介護を続けると、その人に負担が
集中してしまうためトラブルに
つながりかねません。
介護方針は介護が始まる前に
話し合っておくのが理想ですが、
予想しない形で介護が始まった場合は、
そのときに話し合うしかありません。
負担が1人に集中しないように
注意しながら、
「誰が主な介護者になるのか」
「遠方に住んでいる人は
資金援助をできないか」など、
役割分担を考えていくことも
大事です。
介護をきっかけに兄弟間の
関係が悪くなることも
珍しくありません。
「介護はまだ先のこと」と
考えがちですが、いざという時の
ために対策をしておくことは大切です。