今日は久しぶりに、薬膳料理を交えて懐かしい再会をし、あれやこれやと数年分の話をしましたあじさい

 

コロナ禍以前に会った以来でしたが、お互い、こうして元気に再会できて良かったですピンク薔薇

 

クローバークローバークローバー

 

6月19日(水)に投稿したかったのですが、すぐにできず、本日となりました。

 

先日、日銀の植田総裁のご発言による、「相応(そうおう)」の解釈についてのお話です。

 

日銀は14日の決定会合で、長期国債買い入れを減額する方針を決め、今後1─2年程度の具体的な計画を7月の次回会合で決定することにした。植田総裁は足元で月5兆7000億円の買い入れに関し「減額する以上は相応の規模になる」と述べた。
相応」の真意探る市場
植田総裁は18日、参議院財政金融委員会に出席して半期報告を行ったが、委員からの質疑では「相応」が大規模な減額を意図したものかなど、その真意を問われる場面があった
これに対し、総裁は「相応の、という言葉はコンテクストによって意味を持ち得る」と認めつつ、その規模はこれから金融市場局が債券市場参加者会合を開いて市場参加者の意見を確認し、1カ月間の検討の結果決まってくることだと説明。「国債買いオペの減額の『相応』がどれくらいか、具体的な姿は7月(会合)をお待ちいただきたい」と答えるにとどめた。

 

この「相応」をどう解釈するかについて、6/19の朝のニュース番組でもコメントされていました(1:05:30辺り)。

 

日本語では、「相応」をどう捉えるかが話題となっている中、海外向け英語発信では "significant (大規模な)"と訳されているため、海外投資家にとっては疑問の余地を抱くことなく、分かり易いメッセージとなっていることについての、言語間の差異についての指摘がされていました。

 

実は、私もこの日本語の「相応」の解釈について、ここ数年ずっと怪しんできたこともあり、このように今回明るみにされて、少し嬉しく思っています(笑)。

 

普段、金融・経済方面の資料を両言語で読むことが多いのですが、日本語が原文として「相応」となっている箇所では、英語訳が99%以上、ほぼ100%と言っていいくらいの確率で、significantだったり、impactfulだったり、「大幅な」の意味で訳されているのを目にしてきました。

 

最初数回は、日本語よりも英語の能力が高い翻訳者さんが、「相応」の解釈を「相当な」の意味と混同して捉えられているのかな?、と思ったり、翻訳される中で、日本語資料を書かれた、翻訳ご依頼元に確認するなどした上で、「大幅な(かなりの)」の意味であることが分かったうで、そのような英訳にしているのかな、と思うようにしていました。

 

が、数度に留まることなく、その後も日本語の「相応の」が登場する度、英訳では「大幅な(かなりの)」に相当する言葉が充てられていることが続き、私が日本語の新しい使い方を理解していないのか、業界では「相応の」を、そういう意味で使うものかと、自身を納得させるようにしてきました(ただ実際に、会議中に「相応の」が登場する際には、都度どう訳すか躊躇してしまいます)。

 

私の知っている「相応」の意味は、こちらの辞書にもある、一番目の意味なので...。

(二番目の意味についても興味深いので、コピペしてみました)

1 つりあいがとれていること。ふさわしいこと。また、そのさま。「収入—な(の)暮らし」「能力に—した働き」
2 仏語。心と、心の働きとが互いに結びついていること。また、心と対象世界との結合、因と果との結合、身・口・意の三業 (さんごう) の結合などにもいう。

まぁ、そんな訳で、ここ数年、無理やり「相応 = かなりの」の意味で金融業界は通用するのか...、と思うようにしてきたのですが、この度、専門家さん達の間でさえ、その解釈について質問があがったらしいことを知り、そして総裁自身も文脈(コンテクスト)次第で意味が変わることを認められていることから、やはり英訳でsignificantやsubstantial, impactfulなどを充てるのは、私自身は避けたいな..と思うようになりました。

 

そして、個人的な感覚では、「相応」の類語の一つでもある「妥当な」というのが、口語でのニュアンスに近いのではないか?、と感じており、そうすると英訳はreasonable辺りにしておきたいかな~、と考えたりしています。

 

クローバークローバークローバー

 

明日から始まる一週間の中で、「相応」に出会うことがあるか分かりませんが、引き続きその解釈には慎重でいたいと思いますニコニコ

 

おやすみなさい、明日からも良い毎日を...!星