ひとりの男の探究心が被災地を救う | misaのブログ

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遊びに来てくださって ありがとうございます!

3日の「モーニングショー 聞きトリ」で興味深い取材があったのでシェアします。

エム・テックス株式会社滝川裕弘さんは、画期的な「油吸着材」の開発に成功しました。


何がすごいって、これをご覧ください⬇︎


この油吸着材は、水は吸わず、油だけ吸うのです。



さらに、従来の油吸着材の2倍の吸収力があり、20gで1リットルもの油を吸えるのです。



フライパンを洗う前に、余分な油を拭き取っておけば、洗剤の節約になります。

必要なだけ、ちぎって使えるのも便利です。



どうして油をこれほどまでに吸えるかと言うと、繊維を髪の毛の100分の1ほどに細くしているからだそうです。


そうすると、油と接する表面積が増して、より多くの油を吸着出来るのです。


繊維の目が粗いと、ポタポタ垂れて来てしまうそうです。


そこで、機械を改良して、繊維が細かくなるように吹き付けるやり方を色々と工夫したそうです。




そして、出来上がった製品がこちら⬇︎


「ベルサイユのばら」じゃなくて
「ベルサイユのわた」!

そう、ちょっとイメージが違うんじゃないの?と感じたあなた。その感覚は正常だと思います(笑)

このネーミングは、主婦の方たちが色々と相談して決めたんだそうです。


この名前には滝川さんも驚いていました。



油を吸いやすく、水は吸いにくいというポリプロピレンならではのこの油吸着材。

試行錯誤の末に、3年をかけてようやく完成した油吸着材でしたが、先日、思いもよらぬ現場で使われる事になったのでした。


8月28日に大雨に見舞われた佐賀県大町町で、佐賀鉄工所の石油類が入った油槽が水没し、油が工場の外に漏れ、約11万4000リットルもの大量の油が、浸水した周辺の農地や住宅地、病院などに流れ込んだのです。


滝川さんは、防衛省の要請を受けて、自衛隊の航空機で油吸着材を輸送する事になったのでした。


こうして滝川さんが開発した油吸着材は、被災地で活用されることになったのです。

このシーンは、ニュースなどでご覧になった方も多いと思います。


でも私は、綿をかき集めてボートに積み上げている場面を見て、「水も油も吸い込んだ綿を乗せたら、ボートの中はぐしゃぐしゃになって大変だろうな」と思っていました。


まさか、油だけ吸い込む吸着材だったとは!!


油吸着材は、一般家庭にも配布されたそうです。

住民の方は、床や窓の油をこの吸着材を使って拭き取っていました。


滝川さんの辛抱強い探究心が、こうして被災地を救ったのでした。

油吸着材の開発に、どれほどの汗を流したか、滝川さんにしか分からない事ですが、苦労が報われて本当に良かったと思いました。

一生懸命にやった事が、人の役に立つほど嬉しい事はありませんから。

今後の様々な発明に期待します。

そして、九州の被災地の一日も早い復旧をお祈りしております。