「黄金のマスク」のある「カイロ考古学博物館」へ! | misaのブログ

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遊びに来てくださって ありがとうございます!

ここからは
「カイロ考古学博物館」
についてです。

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庭園中央には上エジプトの象徴「ハスの花」下エジプトの象徴「パピルス」が、5000年前に統合された事を記念して一緒に植えてあります。

「パピルス」とはこんな植物⬇︎で、古代人はこの植物をシート状にした物に絵を残しました。
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パピルスは、紙「paper」の由来にもなっているようです。

エジプトはナイル川を基準にしていますので、ナイル川上流(南)を上エジプトナイル川下流(北)を下エジプトと呼びます。

地図の南北とは上下が逆になるという事を覚えておいて下さい。

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19世紀半ば、エジプトはフランスの管理下にありました。

フランス人の考古学者オギュスト・マリエットは、当時エジプト遺跡からの出土品が、どんどん国外へ流失していくのを見て、果たしてこれでいいのかと悩んでいました。

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考えた末に、彼はエジプトの出土品の収集と保管を自ら始め、やがてそれは博物館へと姿を変えたのです。

そして、1902年に現在の「エジプト考古学博物館」となりました。

糖尿病により健康状態が悪化したマリエットは1880年には自国のパリに帰国したのですが、自分の博物館近くで死にたいと再びエジプトに戻り、1881年に現地で亡くなったそうです。

彼の遺骸は石棺に納められ、銅像も建てられて、彼は希望通りに博物館の横でファラオたちを見守りながら眠っています。

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他の胸像は、歴代の館長だそうです。

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美しいハトホル女神が皆様をお迎えしています⬇︎
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両側は、クレオパトラをイメージ?⬇︎
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館内は、数年前まで撮影禁止だったようですが、現在は別途入場料が必要な「黄金のマスク」のお部屋と「ミイラ館」以外は撮影が許可されています。

ただし、フラッシュは厳禁です。撮影禁止になったのも多くの人がフラッシュを止めなかった為のようです。

歴史的財産を守りましょうね。

それから、館内をご案内する前に、こちらのお話もしておこうと思います。

1902年に開館した「エジプト考古学博物館」は、現在かなり老朽化が進んでいる為、エジプト政府は、ギザの大ピラミッドのそばに新しい博物館「グランドエジプトミュージアム」(大エジプト博物館)の建設を始めています。

「大エジプト博物館」は、約10万点を収蔵予定で、有名なツタンカーメンの「黄金のマスク」もそちらに移されます。

今年から一部開館の予定となっていますが、多分遅れるのではないかと思います。

段々エジプト人の性格が分かって来ましたので。。(笑)

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ツアーバスでそばを通ったけど、まだまだそうだったです。

着工から16年経っても建設は70パーセントしか進んでおらず、建設費は10億ドル(約1100億円)を超えるまでに膨れ上がっているそうです。

ふ〜ん、と言っているあなた。

新しい博物館にもっと関心を持って下さいね。

ちゃんと日本も関わっているのですから。

建設については、2003年に当時のムバラク大統領から支援要請を受けて、小泉純一郎首相が協力を約束しています。

日本は2006年以降、総工費の6割以上にあたる総額約842億円を借款で支援することを決めたとの事。

日本の建築技術が入った建物なら安心です。

また、日本の国際協力機構(JICA)も、所蔵品の保存作業を支援しています。

「遺物のうち5%は壊れても仕方ない」そういう考え方のエジプト人に対し、日本人は違います。

「絶対に壊さないように運ぶ!」

エックス線などを使って副葬品の構造を把握し、壊れやすい部分を調査してから運搬にあたるなど、きめ細かな作業が出来るのが日本人です。

エジプト人だけで展示品の手入れから運営までできるよう、「日本流」の技術や心得を伝授している最中だそうです。

とても大事なことだと思います。

ホテルでも、壁掛けテレビが平氣で曲がっていたり、テーブルにフォークがある人とない人があちこちにいたり。。

そういうお国柄なんです、エジプトって。(10日間暮らして見えてきたエジプト 笑)

新しい博物館の完成を首を長くして待っていましょう。

そんな中、私たちがまだエジプトにいた1月25日、3200年前に作られた重さ83トンのラムセス2世の巨大像が、建設中の「大エジプト博物館」の正面玄関に無事移されたそうです。

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ラムセス2世の巨大像は、過去3200年間で4回も移動したそうですが、同館の常設展示エリアに初めて入る大型の遺物となり、そこが彼の最後の居場所となりそうです。

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ラムセス2世は、ツアー仲間の間でもウワサのファラオでした。

何がウケたかって?

それは後々のお楽しみに。

あれえ、まだ博物館に入る前なのに、こんなに長くなってしまいました。

次回は、いよいよ館内のご紹介ですっ!