もう力が出ないよ… | Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

8年のスウェーデン生活を終え、家族で日本に引っ越して来ました。

今回のフライトの最後の心配事は、預け荷物を一人で受け取ることだった。

全部で大小合わせて5つの荷物があり、重いけれど通常であれば一人で持てることは持てる。

しかし今回は、赤ちゃんを抱っこしている。

そんな状態で果たしてベルトコンベアーから荷物を取り、カートに乗せることができるだろうか…。

また、一つのカートに全ての荷物も乗らないだろうから、二つのカートに分けるしか方法はない。

サムもぐずっているだろうし、どうすれば良いものか。

ああやって、こうやって…いや、ああした方がいいか…などとフライト中もずっと考えていた。

 

ヘルシンキで乗り継ぎ待ちをしていた時、ボーからメッセージがきた。

荷物はどれだけあるの?一人で持てる?

 

大きいバッグ3つと小さいボックス2つ。

一睡もしていないし、サムも絶対ぐずるから、ひとりでできる自信がない。

と私。

 

10分後、ボーから再び連絡がきた。

今空港に問い合わせしたら、僕がヘルプのため荷物の受け取り場まで行けるんだって。

でもろびまろのフライト情報が必要だからメールで送ってくれる?

 

なんと!!

そんなこと可能なの!?

正直助かるし、めちゃ良心的じゃんえーんキラキラ

 

そんなやりとりがあったので、ヨーテボリに着いた私は、

よし、あとはボーと合流するだけだ!

と思いながら、力を振り絞って受け取り場まで歩いたのだった。


飛行機で寝ていたところを無理やり起こされたサムは大泣きで、

私はそんなサムの手を取りながら、

「眠いよね。でも、もうすぐだからね。

お父さんもいるからね。そしたら抱っこしてもらおう。

あともう少しだよ。頑張れ、頑張れ。」

と自分自身にも言い聞かせるように、サムを励ました。

 

やっとこさ荷物の受け取り場まで行き、ボーの姿を探した。

・・・いない。

サムは泣きながら抱っこをせがんでくる。

早くしないと、サムも私も限界だあせる

ボーに連絡しようと急いで携帯に電源を入れると、ボーから長文のメッセージが届いていた。

が、疲れた私には、サムの大泣きの声も頭に響いてそれを読む気力はなく・・・。

すかさずボーに電話をした。

「今どこにいるの?」

すると、信じられない言葉が返ってきた。

「メール読んでない?そっちには行けないんだ。

 

そ、そんな、バナナ!!チーンバナナチーン

 

「なんで?こっち来てヘルプできるって言ってたじゃん!」

と半ベソになる私に、ボーが言った。

「うん、電話で問い合わせた時は中に入れるって言ってたのに、空港に着いて職員の人に尋ねたらダメって言われたんだよ。」

 

うん、普通に考えればおかしな話だよね。

ヘルプの為に荷物受け取り場まで入れる空港なんて、ありえないよね!笑い泣き

どんだけセキュリティ甘いんだ!!ってね。

でもね、この時の私は藁をもすがりたい気持ちでいっぱいで、

へぇ、スウェーデンの空港ってそんなサービスがあるんだ〜、ラッキー!としか思っておらず、

ヘルシンキからのフライトも、このフライトさえ頑張れば、あとは荷物はボーがやってくれる!と思っていたもんだから、

ボーの電話で一気に力が抜けていった。

 

「もう無理だよ、ボーが来てくれると思ってたから、もう力が入らないよえーん

と言う私に、

「うん、でも僕もヘルプできないから。ろびまろがやらない限り、こっちに出てこれないよ。」

とこれまたど正論で返すボー。

 

ちっくしょーめ!!誰のためにこんな想いしてっと思ってんだ、このすっとこどっこいがぁ!!ムキー

 

と徐々に沸いて出る怒り。

サムは隣でずっと抱っこをせがんで大泣きしている。

1分くらい放心状態になったが、どんなに無理だと言っても私がやるしかないのだ。

サムの為に、アンの為に、そして自分の為に、最後の力を振り絞って頑張るしかない!!

 

砕けそうになる腰を上げ、すでに棒になってしまった足を一歩、また一歩と気力を振り絞って前に出し、カートを二つ取りに行く。

その間も泣きながら着いてくるサムに心痛めながらも、

可哀想だが、荷物を取り終わるまで泣かしておくしかなかった。

 

幸い荷物はすぐに出てきた。

アンを抱っこしながら荷物を持ち運べるか不安だったが、

アンを泣かすことなく、なんとか全てを取り終えた。

やはり一つのカートでは無理だったので、二つに分けることにした。

サムは荷物の上に座らせてやると、これがまた楽しかったのか、ピタッと泣き止みご機嫌になった。

 

さて、これからどうやって外に出ていくか。

職員にヘルプを頼もうかと思ったが、近くにはおらず、

ちょっと遠いオフィスっぽいところに数人いた。

しかし、再びサムを降ろして一緒にそこまで行くとなれば、サムは必ず泣くだろうし、

かと言って、サムをその場に待たせといて行くということもできない。

サムは今ご機嫌だし・・・、しょうがない、このまま一人で運ぶか!!

 

カート①を数メートル前に動かした。

その後、カート②を数メートル前に動かし、

再び①に戻って数メートル前に動かし・・・というのを繰り返した。

荷物の受け取り場から出口まで歩いて1分のところを、5分以上かけたのだった。

 

ようやく出口に出た。

ボーが待っていた。

サムが乗っているカート①をボーに渡し、すぐ後ろにつけていたカート②をまた運んだ。

時刻は20時15分頃(日本時間で夜中の4時15分)。

ようやく、私の長い長い子連れフライトが終わったのだった。

 

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荷物受け取りの件は、本当、今考えたらおかしな話なんですけどね。

信じた私も馬鹿でしたが笑い泣き

でもさー、こんないい加減な対応したの、誰よ!?って話です。

いい加減すぎて腹立つし、でも、これぞスウェーデンクオリティーよね(褒めてない)っていう呆れた気持ちも出たりしてえー

 

本来なら母親込みでのフライトだったので、二人で持っていくのを前提で色々買ってしまっていてぼけーあせる

今回、スーツケースの他に段ボールを利用しました(それについては後日またブログで綴りたいと思います)。

サイズに迷ったのだけれど、一人で持ち運びすることも考えやや小さいサイズにしました。

でも、やはり全ては入りきらず、実は実家にスーツケース1つ分くらいの荷物がまだ残っているんです。

6つはさすがに一人じゃ無理だろうと泣く泣く置いて行きましたえーん

 

出口で待っていたボーは、2ヶ月ぶりの子供達との再会にとても喜び、涙目になっていました。

サムは恥ずかしそうにしていたけれど、

「お父さんに会えて嬉しい?」

と聞くと、

「うん、嬉しい・・・照れ

と言っていたし、

アンも、週5のスカイプのおかげか、父親のことをちゃんと覚えていて、それはもう満面の笑みでした。

 

道中、色々思うこともあり、何度も胸が押しつぶされそうになったし、

やはり戻るべきではなかったのかもしれない、と思うことも何度もありました。

でも、父親に会えた時の子供達の笑顔を見たら、頑張って戻ってきて良かったのかもな、と思えました。

しかしながら、私の中のボーへの怒りというか憎しみというか、そういうモヤモヤイライラした気持ちは消えませんでした。

 

 

続きます。

 

 

ビーグル犬しっぽビーグル犬からだビーグル犬からだビーグル犬からだビーグル犬からだビーグル犬からだビーグル犬からだビーグル犬からだビーグル犬あたま 


料理をしていて、さて、テーブルを片付けようと振り返ったら、

ジャムとシナモンとビタミンDが積木化されていた。

子供にとっては、周りにある全てのものがおもちゃになっちゃう。

いつの間に!?ってな感じで思わず笑ってしまいますゲラゲラ


 

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