日本で結婚式～番外編１、それぞれの常識～

結婚式をするにあたって、パートナー同士の喧嘩は付き物というが、
私達の場合は、日本の結婚式の常識、スウェーデンの結婚式の常識、という考え方の違いから喧嘩をすることが多かった。


当初は日本で結婚式を行い、その後夏にスウェーデンにて結婚パーティーを行おうと話していた。
私が日本で結婚式を行いたかった理由。
それは、大好きな家族、友人達に出席してもらいたいということからだった。
スウェーデンでのみ結婚式を挙げれば、仕事や様々な理由から全員が参列できることは不可能に近い。
家族や友人たちにちゃんと感謝の気持ちを伝えたい、
みんなと楽しく素敵な思い出を作りたかったのだ。
日本の結婚式は相場が高いと伝え、
色々調べたうえで、相方の出す予算でギリギリ式を挙げられそうだった。
これなら日本で私の大好きな人達に結婚報告ができるし、
スウェーデンのパーティーでは相方は大好きな家族や友人と楽しいひと時を送ることができる。
そう思っていた。

日本で結婚式をしよう、そう決めた数日後、相方が言った。
「みんなが日本の結婚式に来たいって言ってるよ！」

はい？
皆って誰よ？

「家族皆（パートナーや子供も合わせて合計10人）でしょ、
おじいちゃんおばあちゃんでしょ、
従兄弟の○○家族（4人）に△△カップル、
あと友達の××カップルと□□カップルに…。」


ちょっと待ってちょっと待って、おにいさん！！


私「あの予算でそんなに呼べるか～～～！！」

相方「え？あんなに予算あるのに？」

私「呼べないに決まってるやろ～！
日本の結婚式の相場は私達の予算の倍以上なわけ！
それで相方親戚や友人達が呼べるくらいになってるの！」

相方「え～～～～～( ﾟ-ﾟ)( ﾟﾛﾟ)(( ﾛﾟ)ﾟ(((　ﾛ)~ﾟ ﾟ！！」


この前相場の話したばかりやろ～！！


私「とにかく無理だよ、呼べないよ。
日本の結婚式は私の家族や友人がスウェーデンの結婚パーティーに来れないだろうからって、私も家族や友人に結婚式に参列してほしいって、
それで日本で結婚式挙げることになったんだよね？
ボーちゃんも納得してくれてたよね？
ボーちゃんの家族や友人は、スウェーデンの結婚パーティーにも来れるじゃん。
日本に来る必要はないんじゃないの？」

相方「でも、来たいって言われて、うんいいよって言っちゃったし…。
スウェーデンのパーティーは、あくまでお披露目パーティーであって結婚式ではないから、
家族や友人も結婚式見たいだろうし…。」

私「違うの？結婚パーティーって言ってたから結婚式と一緒だと思ってたけど。
それに、日本の結婚式でボーちゃんの家族や友人皆を呼べないからスウェーデンでも結婚パーティーをしようってことになったんじゃないの？
それに、行きたいって言われて、いいよって答える前に、私達の場合まずは話し合うことからしなくちゃいけないんじゃないの？
ボーちゃんだけが勝手に決められることじゃないよね。
そんなに呼べないし、ご家族皆が来るってなったら、私の友人は一切呼べないよ。」

相方「でも、断れないよ、今更。
予算オーバーになっても大丈夫、ろびまろは呼びたい友人を呼んで！！
僕がちゃんと払うから！！」

私も我儘言って日本で式を挙げさせてもらっている身でもあるので、
予算を気にするなと言われても気にせずにはいられなかった。
日本滞在中に式場探しをしているときも、あれもこれも予算オーバー…。
こうなると、もう友人達は諦め、親族だけの会食にスタイルにしよう。
一度はそういう風に決め、レストランウェディングから会食スタイルにチェンジした私であるが、
やはり友人達を呼びたいという気持ちは強かった。
相方の従兄弟や友人には日本の結婚式への参列を断ってもらったが、
スウェーデンで結局結婚式を行うと決まった後も、家族へは一向に断る姿勢を見せなかった。
「スウェーデンで式を挙げるなら、私たちは日本行は遠慮するわ。」
と言ってきたのは、弟カップルとおじいちゃんおばあちゃんだけ。

2月のスウェーデンでの結婚式には私の親族は誰も来れなかった。
相方は沢山の親族や友人に祝福され、楽しいひと時を過ごしていた。
日本の結婚式でも、相方は家族に見守られ結婚することができる。
あぁ、なんて不公平なんだろう。
この時数人の友人に参列してもらうことになっていたのであるが、もっと呼びたかった人達がいた。
相方のご両親は参列するにしても、相方姉家族の分を私の友人にまわせたかもしれないのに…、
と思わずにはいられなかった。
心が狭いと自分で思いつつも、そういう悔しい想いがにじみ出て、何度も愚痴っては喧嘩をした。

「もっと安い式場探してみたら？」
「呼びたいだけ呼んでいいって言ったじゃん！」
「二次会やればいいんじゃない？」
と次々に意見する相方。

じゃあ全部あんたがやってくれぃ！

終いには、
「結婚式の後、近場にバーとかあるのかな？
2時間だけじゃパパ達が物足りなく感じるかも…。」

知るか～い！！


「あ、でも子供二人いるから、2時間でちょうどいいかも！」

私、悩み損！！



スウェーデンの結婚式は、ブログでも紹介した通り、あまりお金がかからない。
しかし日本の結婚式の場合はそれがビジネスとして成り立っているので、スウェーデンの結婚式に比べお金が十倍、百倍かかることはざら。
それも踏まえて、相手国と日本で結婚式を考えている方は、
相手国の結婚式やパーティーの様子、
日本の式の相場、何が一番譲れないか、そして誰を呼ぶかetc...
パートナーとしっかり、じ～～～～っくり話し合った方がいいだろう。

しかし、楽しいひと時を一緒に過ごしてくれた家族、親戚、そして友人にはとってもとっても感謝している。
そしてこんな風に喧嘩を沢山したけれども、
ちょっくらマリッジブルーも入っていた私は、情緒不安定だったときも多々あり、
そんな私の傍にしぶとくくっついてくれた相方には、これまた感謝しているのである。

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