先生 | Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

8年のスウェーデン生活を終え、家族で日本に引っ越して来ました。

SFI学校の先生の位置づけは、スウェーデンの職業の中で一番低いレベルにあると聞いたことがある。
そのことは移民の間でも結構有名であり、また、彼らのスウェーデン人のパートナーがそーゆうことを言っていた、ということも稀に聞く。
給料も安く、スウェーデン人であれば誰でもなれる。
言わば、どこへも就職先が見つからない人たちが、最終的に就職する場所、それがSFIだと言う。
本当かどうかはわからないが、
しかし先生のレベルが低いことは、そこへ通っている私たち移民が一番感じることができる。
もちろん全ての先生とは言わない。
1番最初に教わった先生はとても良かった。
全ての質問に対して、わかりやすく説明してくれた先生だった。
しかしほとんどの先生のレベルは低いと思われる。
なぜならその先生以外に、私は5人の先生に教わったのだが、
その5人とも、微妙だったからだ。
わかりづらい授業。
質問に対して答えにならない答え。
終いには、質問したくて手をあげてる生徒を、見て見ぬフリをする先生もいた。
もう引退してもいいヨボヨボのおばあちゃん先生もいた。
彼女は優しい人であったが、パソコンの使い方を知らず、プリントは全て手書きであった。
リスニングをしましょうと、CDプレーヤーにCDをセットしたのだが、
その後再生の仕方がわからず、悪戦苦闘していた。
見かねた生徒が再生ボタンをポチっと押した。
また、コピー機のインクが無くなり、コピーができなくなったとき、
何を血迷ったか、おばあちゃん先生はコピー機をガンガン揺らし、そして一言。

「動かないわね・・・。」

当たり前である。
しかし当時のスウェーデン語力では、
「インクを変えなきゃ動かないですよ。」
と言うことすらできず、教えようにも教えることができなかった。

そして今、
私の先生のマリヤ。
彼女はまぁまぁいい人ではある。
しかし授業はいまいち。
やたらプレゼンやら、スウェーデンのうんちく話やら、コンピューターを使っての授業が多い。
グラマーの授業はテストの3日前のみ。
そしてテストが終わるとまたうんちく話が始まる。
プリントを使っての授業もあるのだが、
十分に説く時間もないまま、中途半端で終わらせてしまう。

そして今回、形容詞についてのテストがあり、3日前からそのテストの為に形容詞についての授業が行われた。
スウェーデン語の形容詞はまた厄介で、その前や後にくる名詞によって形容詞の形も変わる。
それが私をすごく混乱させた。

「じゃあ、ここらへんで休憩に入りましょう。」
とマリヤが言った。

よし、わかんないとこマリヤに聞こう。

と思っていた矢先、彼女が続けてこういった。
「わからないことはわかる友達に聞いてね。みんなで質問し合って助けあいましょう。」

何言ってんだ、このオバハンは・・・。

スウェーデン人でもなく、スウェーデン語を母国語としない人に聞いてどうすんじゃ。
質問に答えるのがお前の仕事だろ。
クラスメイトに聞いてわかるんだったら、先生なんていらんのじゃ!!
バカかヾ(。`Д´。)ノ!!!!

しかしマリヤはそそくさとクラスを離れ、休憩に入ったのだった。

その後クラスメイト達は、
「わかった?」
「ううん、わかんない。」
という会話を繰り広げていた。


ほ~ら、見ろ!
みんなわかっとら~~~~~~ん!!