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ジェナはセスが終点の駅で逮捕されるのを見ていた。彼は歯をむき出して唸りながらもがいていた。あまりにも暴れるので皮肉なことに警官にスタンガンを当てられていた。ジェナはニヤリと笑ってしまった。ぐったりしたセスはパトカーに乗せられた。
「誰を見てるの?」近くで寝っ転がって砂をいじっていたライアンが言った。
「私を殺した男」
ライアンは起き上がってジェナを見た。
「やめとけ」
「逮捕されたの。私を捕まえた時みたいだったわ」
「なら、もうそいつを見るのはよせ。見張る必要もないだろ?」
「このまま死ぬまで刑務所に入ればいいけど。悪い人は死んだらどこに行くの?」
「さあ…。何をしたら悪人になるかって決まりはないんじゃない?インベルに聞いてみなよ」ライアンはまた横になった。
「インベルって何者なの?」
「うーん…俺たちと同じ者じゃない。あのマントの中には翼があるって聞いたことあるよ」

アンドレは家に帰ると呆然とソファに座った。母親が急いで仕事から帰っているが、家には彼しかいなかった。住み慣れた家なのに自分だけ異物に思えた。ジェナはこの家に何度も来ている。このソファでゆっくり過ごしたことも…。アンドレは急いでソファから離れた。どこに行こうか迷っているとインターホンが鳴った。アンドレは玄関を開けた。バーンズ刑事がポケットに手を突っ込んで立っていた。
「エリックは犯人じゃなくて俺をまた尋問するの?」
「いや、彼とセス・ゴードンが犯人だった。2人とも正式に逮捕された。君の容疑は晴れたよ」
「それでも彼女は戻らない」
バーンズ刑事はうつむいて頷き、またアンドレを見た。
「君にあんな写真を見せるべきじゃなかった。悪かったな。…これを持ってきた」バーンズ刑事はポケットから何かを出した。
アンドレは受け取ってそれを見てみた。付き合って1年の記念に彼女にあげたネックレスだ。ANDREとアルファベットを並べたもので、ジェナはそれからずっと着けていた。これを着けたまま殺されたはずだ。
「廃墟の隅に落ちていた。焼けて劣化しているが…」
「証拠品だろ?」アンドレはネックレスを見たまま震えていた。
「証拠品は消えるものだ」バーンズ刑事は肩をすくめた。
アンドレはネックレスを握りしめた。
「アンドレ、この職は…キツくてね。何のために仕事してるのかわからなくなる。犯罪はなくなることはない。毎日どこかで人が死ぬ。ジェナはまだ16歳だった。俺の姪と同じ年だ。…犯人探しに必死になってやり過ぎてしまうことがあるんだ」
「…いいんだ…。ありがとう」アンドレはバーンズ刑事を見て、頷いた。