やながわ有明海水族館 | 環学連通信

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各地の生物多様性に関心のある若者が中心となり環境保全学生連帯会議が発足しました。
日本中の水辺の再生を目指し日々活動中!



学生が運営する“やながわ有明海水族館”が柳川市にオープンしました!八月からこの水族館作業に取り掛かり、見切り発車感も否めませんが、なんとか開館に漕ぎ着けました。






私たちは有明海塾です。
有明海塾とは、有明海再生を目指すNPO法人SPERA森里海時代を拓くが世代交代を目的に、大学生や高校生が中心となり2015年8月9日に結成した学生団体です。干潟調査やシンポジウム、サイエンス・カフェなどを行ってきました。


そして、開校式の時からおきのはた水族館のお世話になっていました。




おきのはた水族館は“荒廃する有明海の現状を知らせるため”に近藤順三さんが私財を投じて作った私設水族館です。

しかしながら今年の6月頃、閉館する流れになってしまいました。そんな時に、存続のために手を挙げたのが有明海塾でした。








“自然に興味が無い人に環境問題を訴えても無関心なのはしかたがない。そして今後、ますます子ども達の自然離れは進んでいくなかで、それはより深刻になる。だからこそ、自然や生き物の面白さを伝える場所が必要なのです!生き物好きにさえなってくれれば、自ずと環境問題にも興味が湧くはず。そのキッカケの場を作ること、それが有明海塾水族館構想です”

有明海塾では、以前から学び(=遊び)の場としての“水族館”の必要性を訴えていました。









「ぜひ、やらせてください」

水族館を存続させたい近藤さんと、場所を探していた有明海塾。有明海塾水族館構想は、今年七月、ついに実現に向け動きました。そして程なく、10月15日リニューアル(運営が我々に移る日)ということも決まりました。






8月6日
水族館の現状を見に行きました。ものが多く、まずは整理から始めなければなりません。









(とりあえず積み上げたゴミ)
暑い夏、バイトや学業の合間を縫って作業を進めます。汗だくになりながら散らかっている荷物や漁具を整理し、ガラクタやゴミを集め、少しずつ片付けていきました。軽く軽トラ3台分を超えるガラクタの山を前に、素人集団の学生だけでは片付けすら大苦戦でした(汗)







「・・・・・・」







それでも九月に入る頃には、少しづつですが作業も進み


SPERAの方々の協力もあり、なんとか片付けることが出来ました!









ちなみに、塾長(小宮 春平)は八月末から2階に住込み作業を進めます(笑)
※椅子を並べてベットにしてました……(撤去済みw)












片付けと並行して、水槽設営も進めました。






水槽もこれだけあると、洗うことすら一苦労。しかも海水を使っていただけあって塩にやられてさらに大変……。






水槽台も手作りです。
お金が無いのでブロックを積み上げ、台を作りました。あまりにも不格好なので後日板を貼りつけカムフラージュ(汗)










同時に大水槽の整理も行いました。
1晩かかって砂をかき出し、泥だらけの巨大な濾過装置を洗います。1週間がかりの重労働です……。







水槽の裏。
ごちゃごちゃの配線やら機材やらが見えて何とも見栄えが悪かったのですが、鳥栖の熱帯魚店アクアルート34の社長の助言で黒のペンキで塗ることに。



完成品。なんとも見違える美しさですね( ̄▽ ̄)







人手不足、資金不足、とにかく課題が多くなかなか進まなかったのですが、10月に入る頃には、片付けの目処も立ち始めました。






流石にコンクリのままでは……と床も塗りました。随分明るくなりました!







鳥取からも増援。
有明海塾鳥取支部長が、シンポジウムに合わせて作業を手伝いに来てくださいました!









積み上げられていた漁具。


展示室に並べました。
入り切らない分は、とりあえず2階の倉庫へ。今後展示方法を考えていかなければ(汗)














入口の180cm水槽。
これも提供して頂きました。なんと、その方が飼育していた中の魚もそのまま寄贈していただきました!








オープン二日前。
ついに看板を入れ替えます。本当にぎりぎりの準備です……。

















10月15日







ついにオープンに漕ぎ着けました。
まだまだ見切り発車な感じも否めませんが、なんとかスタートラインには立てたという感じです。







絶滅危惧種に指定されたニホンウナギ





ショウキハゼとムツゴロウ





スッポン





大水槽





ツチフキ








古代魚ポリプテルス






ギギ






タウナギ






オオウナギ







開館記念に、鳥栖の熱帯魚アクアルート34から寄贈していただいたレッドコロソマ(アルビノ)






ヨシノボリ





チョウザメ






アカハライモリ
その他、塾長がせっせと集めてきた約70種。
近藤さんの頃は海水メインの水族館でしたが、海水の管理が難しく淡水魚多めになりました。

しかし、行く行くは有明海の生き物も増やしていきたいと思います!









さてさて、そんな感じに進んできた有明海塾水族館構想。

10月15日、ついにリニューアルオープンです。近藤前館長から小宮新館長へ、86歳から18際へのバトンタッチ。








そんなこんなで
やながわ有明海水族館開館いたしました!


これまで協力してくださった皆様、ありがとうございました。これからも色々助けを借りることもあると思いますが、よろしくお願いします!


そして皆様!
柳川にお越しの際は、ぜひともやながわ有明海水族館に足を運んでみてください!





柳川市で若者が運営する水族館
平日12:00~16:30
休日10:00~17:00 火曜日定休