こんにちは。
株式会社Aria(アリア)でございます。
先日8月15日は、76回目の終戦記念日でした。
遡ること1945年の同日正午、昭和天皇による「玉音放送」があり、この放送によって第二次世界大戦における日本の敗北が国民に伝えられました。
太平洋戦争に詳しい方なら誰もが口を揃えて言うのが、ミッドウェー海戦での大敗北を境に劣勢となり、敗北に至ったということです。
しかし開戦直後においては、真珠湾攻撃の成功、同時に東南アジア諸国において石油資源を確保するなど、圧倒的な国力、強大な軍事力を持ったアメリカを相手に善戦し、むしろ優勢であったと言われています。
それはなぜでしょうか。
答えは「零戦(零式艦上戦闘機)」にあります。
今回はこの零戦の魅力についてご紹介したいと思います。
※戦争に対する良し悪しを問う内容のブログではございません。その旨、予めご了承下さい。
零戦 の正式名称は「零式(れいしき)艦上戦闘機」と言い、宮崎駿監督、スタジオジブリ制作の長編アニメーション映画「風立ちぬ」の主人公である堀越二郎が、零戦の設計者として有名です。
日本海軍に制式採用されたのは1940年(昭和15年)で、皇紀2600年のことです。
ちなみに「皇紀」とは日本の初代天皇とされる神武天皇が即位した年を皇紀元年とする暦の数え方で、戦前は今の西暦と同様の役割を持ち、広く使われていました。
海軍では、兵器を制式採用した年の下2桁を航空機の名称とする慣例があったために、皇紀2600年の採用であることから、「零式」艦上戦闘機と名付けられました。
零戦の特筆すべき点は、その高い旋回(くるくる回ること)性能にあります。
アメリカ製の戦闘機と比べエンジンの馬力が弱く、相手に負けないくらいの能力の武器を搭載しなければならなかったため、当時日本海軍から新型戦闘機の開発の要請を受けた三菱重工の開発者は、グラム単位での機体の軽量化を図りました。
機体の軽量化を徹底した結果、防弾性が犠牲にされましたが、零戦の旋回能力は同世代の戦闘機よりも、横・縦ともに旋回性能が極めて高く、航空戦(ドッグファイト)においては、その旋回能力を活かし、敵機の後ろについて攻撃することを得意としていました。
太平洋戦争開始前の日中戦争(支那事変)における空中戦が零戦の最初の出撃と言われていますが、この戦いでは敵機27機に対して零戦13機で戦ったにも関わらず、敵機全機を撃墜し、しかも日本軍の被害は皆無という大きな戦果を挙げています。
太平洋戦争開戦当初は、機体性能もさることながら熟練パイロットの神業のような操縦技量にも支えられ、連合国側の戦闘機、爆撃機、攻撃機を次々と撃墜し、「ゼロショック」と言われるほど相手国を震撼させることとなりました。
「空中戦の勝敗を決めるのはその機体の数である」と当時言われていたことからも、アメリカをはじめとする連合国側はこの戦果を嘘であると信じて疑わなかったとも言われているそうです。
このように太平洋戦争序盤においては多大な戦果を挙げた零戦ですが、戦局の悪化とともにその優位性にも陰りが見られるようになりました。
当初は零戦に全く歯が立たなかったアメリカ軍でしたが、戦地に不時着した零戦をほぼ無傷で鹵獲し、その機体を徹底的に研究した結果、極限まで機体の軽量化を図った零戦の防御性が極めて低く、急降下が出来ない脆弱さを持っていることを突き止めました。
この結果を基に、「零戦と格闘戦をしてはならない」「背後を取れない場合は時速300マイル以下でゼロと空戦をしてはならない」「上昇する零戦を追尾してはならない」という「三つのネバー (Never)」と呼ばれる勧告を、零戦との空戦が予想される全てのパイロットに対して行うと共に、零戦に対する有効な戦法を編み出しました。
これに加えて、最新鋭の戦闘機を随時開発し逐一実戦に投入するなど、圧倒的な国力と豊富な資源力を背景にその優位性を高めていくのに対し、日本軍は零戦の後継機開発がうまくいかず、終戦まで主力機として使用され続けました。
大戦末期には神風特攻隊にも用いられたそうです。
開戦から5年後の1945年8月15日、日本の敗北と共に、零戦はその役目を終えました。
戦後、零戦は連合国軍によりほとんどが廃棄処分にされたため、完全な形で日本国内に残っている機体は少ないものの、廃棄された機体や残骸から復元した機体が、現在でも展示品として国内各地に複数存在しています。
いかがでしたでしょうか。
個人的には、運動性能、軽量化を追求した結果、全くと言っていいほど防御力を持たない零戦に搭乗し戦いに挑むことは、今では到底考えられることではありません。
しかし、「一撃必殺の日本刀以外は持ち合わせず、裸一貫で強い敵に立ち向かう」言わばサムライの魂を体現したかのような零戦の存在が、終戦後70年以上経った今でも、多くの人を魅了しています。
決して戦争そのものを肯定するわけではありませんし、全てが正しいとは言えませんが、このような儚くも強い日本人としての精神美学のようなものが、戦後の高度経済成長期を支え、世界でも有数の経済大国に至った要因のひとつなのかもしれません。
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