『塾の先生にも『そういう』資格や検定が必要では? 』
私はときどき受験塾の先生をして、もう何年にもなる。
個人塾もあったけど、中堅~大手の有名受験塾で教えてきた。
「塾の先生にも資格は必要」だと感じる。
「私は臨機応変に、いろんな生徒に対応できるだけの能力、知識がありますよ」
という資格が。
でも現実にはそういう資格や検定が無い。
学校の先生にも必要だけど、塾の生徒とは生徒たち(特に小学生や中学生の場合は家庭環境)が違いすぎる場合があるので、別問題だ。
まぁ、教員免許も「そういう資格も取らねば発行しない」ようにしてもらいたいとは思うけど。
実際の現場では教員免許は通じないし、生徒のためになるわけではない。
小1~高3まで全ての学年、公立私立付属関係なく教えてきて、
本当にいろんな子たちがいた。
親が海外の有名レストランのオーナーでほとんど家にいないというハーフの子もいれば、両親が全くその子のことを信用していなかったり、 母が学校の先生をしているので超厳しかったり…。
そうかと思えば、プロの選手になるんだと小学生でそういう学校を決めている子もいれば、両親共働きでいつも妹のごはんや世話などを兄のその子が全部やってあげてたりする。
祖父が地元の有力者で、裕福だけど、その祖父が異常にワンマンですぐ干渉してくるので、先生たちに1回でたらい回しにされまくってる子もいたりする。
とにかく元気な子もいれば、とっても純粋無垢でおとなしい子もいる。
でも隣でいつも一緒の子はその子をいつもいじめてばっかりで、
あることを二人に教えて気付かせたら、急に仲良くなった。
始めての時は(小1だけど)算数が1問もできなかったのに、
みてあげたら数日後の授業ではほとんどできるようになった子もいた。
教えている子や親たちから好かれて信頼されるには、先生に必要なものがある。
他の先生たちを見ていて、「あ~、それ言ったら逆効果!」とか、「その子にはこういうふうに言わないと泣いちゃうよ…あ~泣かした!」とか、「親にはそう言っても通じないよ」とか「納得はしてくれないから言い方変えないと怒るよ」とか、そんなのばっかりで。
研修も大事だけど、それと同時に「そういうことがわかってる先生」を育てたり優遇しなければ、良い先生やプロ講師は来ない。
心理学の資格を持ってる学生や先生は受験塾にはあまり来ないだろう。
塾も「そういうのが非常に実は大事」とはあまり思ってない。
それに心理学の資格を持ってても、全員にうまく活用対応できる人は実は少ない。
そういうのができる人は心理カウンセラーとか、企業でとか、違うところで違う仕事として活用するからだ。
塾の先生たちはたくさんいても、最低限の「そういう知識やスキル」を持っていなければ、生徒たちは伸びない。
点数が伸びても「人として悪ければ」学校で困るし、人として良くても「点や成績が伸びなければ」困る。
ところが面白いもので、「人として安心したり伸びたり」すると、どんな子でもある程度は成績も伸びる場合が多い。
…そういう検定試験や協会、認定講師などがあってもいいはずなんだけどねぇ。
というより、必要だと感じる。
そうすればもっと子供たちは幸せに生きれるだろう。親も。
お金払って行かせて、自分の子供のことを微塵もわかってない先生に怒鳴られたり泣かせられるのは、親は望んでないはず。
そういうのを持ってる先生がいれば、塾も親も安心材料が増えるし、大切だと思うんだけどなぁ。
私、作ろうかしら