『战火狼烟』⑱~ダンルンカットその16 | 山楂(さんざし)の華流な日々

山楂(さんざし)の華流な日々

中国ドラマや映画、美味しいものを山楂(さんざし)目線で紹介します♪

前回記事はこちら↓(第34話)

 

ダンルンカットはこちらの動画から↓ 今回記事では第35話をご紹介♪

【第35話】

①二人で川辺を歩きながら、中秋は、過去に段鉄から除夕を取り返して逃げ、警察に駆け込んだが、グルの警察に殴られた時のことを話し、二人で過去を思い出す。

克也は、「あんなことがあって兄さんは警察を恨んでたんじゃないのか、なぜ警察官に?」とさりげなく探りを入れる。

 

中:なぜだと思う?

克:もしかして偽装? 最近王と亀田の件を調査してるんだけど、手掛かりが兄さんに向かうんだ。部下は兄さんが犯人だっていう。警察の身分で自分を隠してるって。

中:信じるのか?

克:信じないさ。兄さんは賢いから、もし殺してたら絶対僕に言うはずだ。

中:どうして?

克:弟だからさ。もし兄さんが人殺しなら、僕は絶対一緒に罪を隠すから。

中:もし偽装だって言ったら?警察になった唯一の目的はお前を取り戻すためだ。

克:兄さん、僕は帰ってきたじゃないか。だったら、もう偽装する必要はないね。

中:確かにもう必要ない。辞表も準備してたんだ。でもお前が段鉄を免職して、俺を局長に昇進させた。それでちょっと局長の座を味わってもいいかと。

 

克:兄さん、もしよかったら、局長なんかより、満州国でどんな地位でも用意できるよ。

中:ほんとかよ。

克:もちろんさ。

中:目を閉じて。湖からの風の感じ、光明鎮に戻ったような気がしないか?

克:しない。ここは光明鎮よりずっと寒いし、光明鎮の風はもっと柔らかいんだ。

中:そうだな。光明鎮の風は顔にあたっても細い紗で撫でるようだが、辽城の風は骨に染みる。辽城には長くいるが、ここが家だとは思ったことはない。

克:僕はそうは思わない。僕は、家族のいるところが家だと思ってる。

中:じゃあ、もし家族が辽城を離れたら、お前も家族と一緒に行くか?

克也は返事につまる・・・

中:俺は何度も考えた。ここの全てを捨てて、母さんと谷雨とお前を連れて、みんなで光明鎮に帰り、俺はまた刀を作る。・・・そして、みんなで母さんの作った温かいご飯を食べられたら、どんなにいいか。

克:兄さんが母さんと光明鎮に帰るなら反対はしない。兄さん達の決定を尊重するよ。でも今、僕は帰れない。そんな風に実の父と離れることはできない。母さんも言ってたよ。人生は竹の節のようなもの。次の節に進んだら、もう元には戻れないって。僕は今関東軍の軍人で、もうあの馬除夕には戻れないんだ。兄さんだって今は満州国の警察局長で、刀職人じゃない。全て変わったんだ。

 

中:そうだな。全てが変わった。除夕、でも覚えていてくれ。家族のお前への愛はずっと変わらない。

克:わかってる。僕も同じようにみんなを愛してるよ。お互いに新しい身分を受け入れて、でもやっぱり家族だから、家族らしく楽しく暮らしていかなきゃね。

うなずく中秋は手を差し出し、兄弟のポーズで腕をぶつけ合い、抱き合う。

 

 

 

馬父の妻の具合が悪化し、妻は馬母に過去を謝罪、谷雨は小柔に彼女のフリをしてもらい、馬父の妻を安心させて見送る。南燕から、「生きている家族を大切に」と言われた谷雨は馬母に会いに行き、中秋が除夕を取り戻すために偽満州国の警察官になったことを聞かされて、中秋とも仲直りすることに。

中秋は谷雨に、実父の正体もわからないままに除夕を返したことを深く後悔していると話し、谷雨に今も除夕を愛しているか聞く。谷雨は、バカで善良な除夕は愛しているが、高橋少佐をどう愛せばいいのかわからない、と・・・←それがリアルな反応だろうな。

中秋は、克也を元の除夕に戻したいと考えていることを話す。←これまたすごい発想で、難しそう。

 

免職された段鉄は小柔に、一緒にアメリカにでも行こうと言うが、小柔は兄のこれまでの行為を許せず「陳大野を生き返らせられるの?除夕を元に戻せるの?」と責め、「私は自分の理想を実現させる。それは兄さんよりもずっと大切で、全ての人の希望。もう干渉しないで。」と立ち去る。

 

阿英は南燕が王殺害事件に関与しているという資料を段鉄に内緒で高橋に持っていこうとするが、気づいた段鉄に止められる。小柔を救うために、南燕は重要なカードだと。

 

小蝶は亀田殺害事件のことで克也が金医師を取り調べたことを高橋に報告。高橋は、克也から報告がなかったのは中秋が関係しているからだと知り、小蝶に、克也に内緒で金医師を尾行させる。

 

中秋は、魔術師に段鉄の顔のマスク作成を依頼しており、準備した魔術師は受け取りに来た金医師にマスクの入ったケースを渡し、金からは別のメッセージ(小柔に、急いで辽城から離れるように指示するもの)を受け取って、小柔に伝えに行く。その様子は小蝶らに尾行されており、尾行に気づいた魔術師は小蝶を迎え撃とうとするが・・・。←このシーンは36話冒頭でリピート。

 

***第35話はここまで。

克也の出番は冒頭のシーンのみです。

大好きだった中秋兄ちゃんに見せる表情が、もう除夕じゃない。兄ちゃんを疑ってるし、探りを入れてる。兄ちゃんをどうするつもりなのだろう・・・兄ちゃんのすごさは知ってるだろうに。このスーパー兄ちゃんが、除夕のそんな変化を見逃すはずはないし、探りを入れられてることに気づかないはずもない。

でも、兄ちゃんも母も、今は「かわいかった除夕」(克也じゃなくて名実ともに元の除夕)を取り戻したいと本気で思っているのです。前は、実父との関係を断ち切らせないように背中を押してたのに。

取り戻すと言っても、当時、中国を侵略している恐ろしい敵国の人間だったわけで、自分たちが育てた子だからといって簡単に受け入れられるのか、元に戻すってどういうつもりなのか。。。かわいかった除夕を取り戻す、ということの意味がなかなか理解しづらい。

小柔が段鉄に言ったように、陳大野の死と同じで「除夕を元に戻せるの?」「戻せない、何もかも変わってしまった。」と思うのが普通のような気がする。元に戻したいとまで思うのは、やはり肉親の愛情なのかな。

敵国の血が流れている子だけど、自分達が育てた子だから、今も愛している。だから、何事もなかったかのように取り戻したい、というだけのことなのか。それとも敵国軍人となって残酷・非道な行為をしてほしくない、善良な心を失ってほしくない、という意味で、除夕を闇から救い出したいのか。この辺りの理解が、まだちょっとよくわかりません💦

この先の展開はますますヒートアップのジェットコースターなので、初見はかなり振り回されましたが、自分なりの理解ができるよう、じっくり考えながら紹介していきたいと思います。