『新京华烟云』⑨(第43話)☆最終回⇒【追記:中国のお葬式ルック】 | 山楂(さんざし)の華流な日々

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ダンルン2作目の出演ドラマ『新京华烟云』のお話、ついに最終回です♪

 

このドラマの前回記事はこちら↓ 

 

【第43話】

木兰は生前の父の言葉を思い返し、幼いころから歌っていた歌に甲骨のありかのヒントがあることに思い当たる。真夜中に新亚と庭の藪を掘り返して、本物の甲骨を探し出し、父の命よりも大切なものなのだと眺める。

素云は自分のせいで姚父が亡くなったことを心苦しく思い、実父にも夫にも見放されて、曾家を去る。

 

①6分10秒~9分53秒くらい:姚家の祠堂。姚父葬儀のシーン。セリフなし。

↑父の遺影を渡されて持つ、後継ぎ阿非。

 

↑もみあげの処理が微妙だけど、これが本作3着目の衣装(と言っていいのか・・・葬儀用ボロ麻まとい)。

 

 

 

 

 

↑何も言わないけど、鼻から涙出そうなくらいの泣き堪え顔が上手👍

 

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日本軍が葬儀を妨害するが、新亚が初七日を過ぎたら本物の甲骨のありかを話すと言って追い払い、葬儀を強行。

 

【追記】阿非、木兰、新亚の服装に注目!~中国のお葬式ルックについて

  披麻戴孝(pi1ma2dai4xiao4)という成語があります。白い麻の喪服を着て喪章をつける、(親の)喪に服する、という意味。

この成語のとおり、中国では年長者の葬儀で、子孫が白い麻の服を着て、頭に白い布をかぶることで哀悼の意を表明する伝統的な風習があるそうです。

 孔子が陳国で母逝去の報を聞き、急いで実家の魯国に向かった際の服装に由来する、との説も。

 このドラマで、このタイプの喪服を着ているのは姚父の子世代の3人のみですが、それは、伝統的な五服制度で喪服を死者との関係によって5等に分けたことによるもののようです。麻が手に入りやすい素材だったことから、着飾らずに故人を送る、喪に服するという意味もあるとか。

 ついでながら、2019年10月に中国のある村で共産党が「冠婚葬祭の禁止」を強要しようとし、この披麻戴孝も節約のために禁止の対象にされたものの、村民の大反対に遭い、結局撤回された、なんてこともあったそう。葬儀革命はあちこちで試みられているようですが、やっぱり人の心や風習はなかなか変えられないみたい。

 

↑黄色いのは紙銭。

 

 

幼女みたいになってしまった姚母は、夫の葬儀なのに参列ナシ。到底耐えられないと思うけど・・・。

 

日本軍の来襲で北平から広州に疎開する人が増え、牛家・姚家・曾家もそれぞれ列車の切符を手配して疎開の準備をするが、実家(牛家)に戻った素云は昼間から飲んだくれ自堕落な日々を送っており、疎開する気もない。弟・牛同瑜に諭されても耳を貸さず、噂を聞いた元夫・经亚も様子を見に行くが、社交場で日本人・藤井とダンスしている彼女に目を覆うしかない。经亚に気づいて飛び出す素云は、彼の名を呼び、泣きながら探し回るが、经亚も隠れて涙を流す。

 

三家が広州行きの列車に乗る日。疎開しようとする人で駅付近は大混乱の中、面々は何とか乗り込み、座席に着く。しかし、「一緒に行く。」と約束していた新亚は、子どものためにも誇り高く家を守りたいと、北平に残ることを告げ、「愛してる。」と涙ながらに言う木兰と阿通を残して、列車を降りる。←木兰、ここまできてようやく新亚に心から「愛してる」と言えました。阿通の両親として生きる中で、二人がようやく夫婦になれた皮肉。

 

ちょうどその頃、飲んだくれて一人家に残っていた素云の元に日本人・藤井と日本軍が押しかけ、藤井に襲われる素云。抵抗しながら元夫・经亚の名を呼び、助けを求める。经亚は家族と列車に乗ろうとしていたが、素云が来ていないことに気づき、弟・牛同瑜から彼女が家に残っていると聞いて、迎えに走っていた。すんでのところで、素云を救った经亚は、牛同瑜から渡されていた銃で日本軍と戦いながら素云と逃げ出すが、銃弾を受ける。それでも彼女を連れて駅までたどり着き、力尽きて死ぬ間際に愛を告げる经亚。素云は泣きながら彼を抱きしめるが、死んでしまう。←意外に感動・・・。经亚はずっといい人だった。好きでもない状態で結婚してるけど、妻を大切にしてたし、いろいろ悩みながらも調整して、家族のためにも頑張ってて、バランスの良い人だった。最後には妻がとんでもない間違いを犯し、それは家の問題としても許すことはできなくて、でもやっぱり愛してて、悩み、苦しんでた。最後の最後にこの盛り上がり、意外にぐっと来た。

 

②35分15秒~36分27秒くらい:姚家の祠堂。新亚が姚父に参っていると、立夫、莫愁,牛同瑜らと共に阿非も戻って来る。

新亚は驚くが、みんなは、新亚が残ることがわかっていたから、一緒に姚家の祠堂を守るために戻ってきたのだという。

 

非:義兄さん! と、最初に声をかけたのは阿非です(配音だけど)。

 

みんなと家を守る決意の表情。

 

③40分00秒~42分00秒くらい:姚家の祠堂。日本人の藤井が日本軍を連れてやってくると、新亚一人が座っている。

新亚は、藤井に本物の甲骨を求められるが、準備していたのは日本人のせいで死んだ姚家の人々の位牌。怒る藤井に新亚が発砲したのを合図に、阿非を含む最後のメンバーが登場し、日本軍との銃撃戦が始まる。

↑右端が阿非。4着目の衣装。

 

う、撃たれた・・・いきなり命中・・・

 

撃たれた時の体のバウンド・・・

 

 

 

立派に戦って、あっという間に散る面々・・・みんな死んでしまったよ😿

そもそもこれだけのメンバーと銃で、日本軍と戦って勝てるとは思っていなかっただろうに・・・。でも意外に日本人もみんな死んだみたい。

立夫、莫愁の夫婦は、当初莫愁の片思いでもつれたけど、きちんと夫婦らしく愛し合っていた様子。娘も生まれてたけど赤ちゃんで、三家のみんなと疎開して生き延びているはず(最後には出てこないので不明)。

 

そして8年後・・・大きくなった阿通は、父・新亚からの手紙を母・木兰に読んで聞かせる。阿通は毎年自分で書いた手紙を北平にいる素云から送ってもらって、父の手紙として母を慰め、母もわかっていながらその心を受け止め、成長を喜んでいる。

 

ありえないメンバー(亡くなった人たちも勢揃い)の集合写真でフィナーレ。

↑最上段左端が阿非

 

いろんな恋や愛を織り交ぜながらの、怒涛のメロドラマがついに最終回。

ダンルン演じる阿非の出番や台詞は思ったより少なかったのが残念。彼が成長し、姚家を継いでくれたらよかったのになぁ・・・家を守りに帰ったメンバー、全員死亡で、牛家も姚家も後継ぎがいなくなってしまった。 曾家は阿通がいるけど、北平には戻ってないみたいだし。裕福だった三家、みんな戦争で(日本のせいで)終わってしまったということか。

 

曾家の二男・经亚を演じていた宋允皓・・・前にも書いたけど、霜花の魔界の固城王とか、海上牧雲記の星読みの人とか、マイ・ディア・フレンドの店長だまそうとした男とか、顔が濃いだけでなく、かなり癖のある人物を演じてるのしか見たことなかったので、若かりし頃のこの役は、ほんとにいい人でビックリでした。最後に表す本性も「愛」だったから、不覚にも泣けました。

 

↑これはマイディアの時だと思うけど、この人。

 

 

このドラマ、前半の主人公カップルのぐずぐずと後半の愛人・丽华にうんざりしそうになる子とは合ったけど、脇のみんなの愛はなかなか濃くて、それぞれの最後のシーンは結構泣いたかも。

 

なかなかアクセスしづらいドラマですが、ダンルン出演回や部分は、このブログですべて取り上げているので、こんな出演作もあったんだなぁ、2作目はこんなんだったんだ、と読んでもらえたら、と思います。