私は2年間浪人し、結局志望大学に入れなく某3流大学にしか入ることができずに猛烈な

コンプレックスのかたまりになっていたのであるが、この時点で少し余裕ができたq。

 すなわちこの分でいけば、私が入学前に決めた大学を1番で卒業するというひそかな決意を

3年間でまっとうできるかもしれないということである。

 当時弱小大学であった私の母校はクラスに200名の同級生がいたが、毎年1番で卒業したものは

助手に採用すると言う言い伝えがあったのである。

 まえにも書いた通り、3年に昇級する時点で184単位をオールAでとっていたので、

私の頭の中にひとつの野心が持ち上がってきた。

 このままで行けば、私は3年間で大学の単位をほとんど取りつくすことができる。ただし

卒業論文だけは4年次でしか履修できなかったのでそれが唯一の難関であったがとにかく私は大学を

1番で卒業すると言う秘めた考えのほかに、もう一つ別のことにトライしてやろうという

考えになった。

 それは私の唯一の趣味であり、浪人時代から続けていた1日に1冊文庫本を読むということに

関係していた。

 浪人時代も唯一の息抜きに、北杜夫や太宰治、川端康成、と言った日本近代文学の文庫本を

ただやみくもに読みあさっていた。文学だただただすきだったのである。

                            つづく