ラッキーなこと | 悪態のプログラマ

悪態のプログラマ

とある職業プログラマの悪態を綴る。
入門書が書かないプログラミングのための知識、会社の研修が教えないシステム開発業界の裏話は、新人プログラマや、これからプログラマを目指す人たちへのメッセージでもある。

年明け早々の仕事はバグの対応だった。まぁ、受け入れテストをしている顧客が年末に送ってきていたバグ報告メールを、年が明けてから受信したというだけなのだが。

「幸先悪いな」
「毎年、同じこと言ってません?」

・・・そうだったかもしれない。

そもそも、ソフトウェア開発の仕事をしていて、「幸先がよい」と感じることがあるとしたらどんなことだろう。「仕事が早く片付いた」とか「いいプログラムが書けた」といった程度では、そこまでは感じないだろう。

例えば、「これから作ろうとしているシステムにぴったりのフレームワークが、ちょうどいいタイミングでリリースされた」とかいったことなら、ラッキーだと思うかもしれない。しかし、そんなことは滅多になさそうだ(というか、滅多にないからこそラッキーなのだ)。

突如として訪れる幸せは、突如として訪れる不幸に比べて少ないのだろう。予期せずバグが見つかったり、予期せずサーバーがダウンしたりするのは日常茶飯事だが、予期せずバグが直ったりはしないし、予期せずサーバーが高速化したりもしない。

だとすると、年始に「幸先が悪い」と感じる確率は、「幸先が良い」と感じる確率よりも高いということになる(もっとも、「良くも悪くもない」というのが一番多いのかもしれないが)。

まぁ、今年もいつも通りのスタートということだ。いつも通り、頑張って行ってみよう。


おまけ。

以前、「プログラマの神頼み 」という記事で「電電明神」を紹介したが、他にも IT の神様は御座した。神戸にある瓦屋山正法寺 の「旗振大明神 」である。このお寺のあたりは、かつて旗振り通信の中継に使われた旗振り山だったということで、情報・通信の守護神とされているそうである(※)。

あと、こちらはご存知の方も多いと思うが、東京の神田明神 には「IT情報安全守護」というのがある(守護・御守のページ を参照)。「秋葉原電気街を氏子にもつ神田神社独自のコンピューター、携帯電話のお守り」だそうだ。「しごとのおまもり」として、大国様御守、IT情報安全守護、名刺入れの3点セットもある。

初詣には遅い情報で恐縮だが、お近くの方はどうぞ。





※旗振り通信
江戸中期から大正前期には、米相場の情報を山から山へ手旗信号や火振り信号で伝えていたそうだ。大正6年頃までは最速の通信方法だった。旗振り通信については、柴田昭彦氏の「旗振り通信ものがたり 」というページに詳しい。



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