ビジネス書を読んだ気になる | 悪態のプログラマ

悪態のプログラマ

とある職業プログラマの悪態を綴る。
入門書が書かないプログラミングのための知識、会社の研修が教えないシステム開発業界の裏話は、新人プログラマや、これからプログラマを目指す人たちへのメッセージでもある。

NetVoice こんなお仕事系ブログを書いていると、ビジネス書の類を好んで読んでいるように思われるかもしれないが、全くそんなことはない。自分がビジネスマンだと思ったこともないし(※1)、ビジネス書を買う資金があるなら技術書を買ってしまう。

しかし、職業プログラマにも役に立つようなビジネス書は沢山あるのだろう。特に、プログラマの定年と言われる年齢(※2)を迎え、管理職的な仕事も多い今となっては、そういった本も読んだほうがいいのだろうと思う。

というわけで、NetVoice の BookCasting というサービスに注目している。このサイトでは、色々なビジネス書が要約されて紹介されている。しかも、ただ文章が載っているだけでなく、その要約を<音読してくれるのだ(ポッドキャスティングも行われている)。

今年の春からサービスが開始され、私も時々聴いていたのだが、気がつけば60冊近くになっている。この調子で増えていけば、ますます便利なサービスになるだろう。


昔、ラジオで浜村淳氏の映画紹介を聞いたことがある。氏の解説はストーリを喋りすぎるので、いわゆる「ネタバレ」になってしまうという批判も多い。しかし、ビデオも普及していない時代に、映画館がないような田舎に住んでいた私にとっては、ありがたいものだった。話を聴いただけで実際に映画を観たような気分になったものだ。

NetVoice にも、同じように、本を「読んだ気」にさせるようなところがある。ネタバレといえなくもないのだが、もちろん、本の内容を全て得られるわけではない。ネットで購入する際など、立ち読みも出来ないので、こうした情報はやはりありがたいものである(ちなみに、私の田舎には書店もない)。

なにより、活字を読むのではなく音声で聴くというのは、目を酷使する職業柄、嬉しいサービスである。自動車の運転中にでも聴けるので、時間有効活用にもなるだろう。

書籍に限らず、もっといろんなジャンルについて、このようなサービスが広がって欲しいものである。



※1
本来、ビジネスマンは経営者や事業主を指すらしいが、日本ではサラリーマンとの区別は曖昧だ(はてなダイアリー )。「サラリーマンとビジネスマンはどう違うのか(ビジネスマン育成塾さん) 」の分類方法で言えば、サラリーマンであるよりはビジネスマンでありたいとは思うが、「After Five」だけは微妙か・・・。

※2
プログラマ30歳定年説とか、35歳定年説というのがある。というと、脳力低下(あるいは体力低下)をイメージする人もいるかもしれないが、事情はもっと複雑だ。詳細はまたいずれ。


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