プログラマとして歓迎したい人とは | 悪態のプログラマ

悪態のプログラマ

とある職業プログラマの悪態を綴る。
入門書が書かないプログラミングのための知識、会社の研修が教えないシステム開発業界の裏話は、新人プログラマや、これからプログラマを目指す人たちへのメッセージでもある。

私がプログラマという職業を勧めてもいいと思うのは、仕事でも趣味でもプログラミングがしたいというくぐらいプログラミングが好きな人である。

もちろん、プログラミングが好きなだけでは駄目で、それなりの能力も必要である。職業プログラマに必要なスキルを、

A. 社会人としてのスキル(一般常識、コミュニケーション能力など)
B. プログラマとしてのスキル(プログラミングの専門的な知識や技術)

に大別してみよう。


Bのスキルは持っているが Aのスキルが欠けている人は、プログラミングは趣味にしておくほうがよい。多くの場合、職場はそういう人を求めていない。

ソフトウェア開発には、他の技術職に比べても、Aが要求されるウエイトが大きいと思う。ソフトウェアは仕様もソフト(あいまい)なので、コミュニケーションによって詰めていったり、一般知識によって補っていったりする必要があるからだ。それは SE だけでなく、プログラマでも同様である。


Aのスキルはあるが、Bのスキルが欠けている人も、他の職種を選ぶべきだ。そのほうが、きっと幸せだろう。本人にとっても周りの人にとっても。プログラミングが好きなら、趣味でやればよい。他人に迷惑をかけない限り。


AとBの両方が欠けている人のことは、あまり考えたくない。


結局のところ、三度の飯よりプログラミングが好きで、社会人としての能力と技術者としての能力を兼ね備えた人を、プログラマとして歓迎したい。

難しいのは、就職する前に、自分のスキルがどれほどのものなのかを把握することだろう。

特に、Aについては、学生には分かりにくいものだ。これは就職後に徐々に身についていく場合も多いので、それほど心配することもないかもしれない(中には何年働いても身に付かない人もいるが・・・)。あるいは、上記の「スキル」や「能力」を「自信」に置き換えて読んでみると良いかもしれない。

Bについては、プログラミングの経験があれば、いくらか自覚できるようになるだろう。たまに、経験がないのにプログラマを志望する人もいるが、自分でプログラミングをしてみようと思わないようなら、職業にはしないほうがいいだろう。

以上、「プログラミングは職業にすべきか、趣味がいいのか? (yasuhoの隠れ家さん) 」を読んで考えたことである。


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