1


突然、降り出した激しい雨、


路面は黒く濡れて、


さっき迄の人影を消し去る、


傘さし、距離を置いて、歩いてく、


避難した不良達、


隠れてる匿名の非難の声だけ、


木霊する、


重なる記憶、


2


ずぶ濡れになった何時かの記憶、


傘を気付けば忘れ、


猫は建物の隙間に隠れる、


家に帰り、慌てて、着替えした、


誰かも同じ記憶、


重なる記憶は何処か別の街迄、


似通って、


傘なき記憶、


3


耳を澄ませば聞こえる水音、


水溜まり避けながら、


其れでも、靴はみずに逆らえず、


何故か、消えた、カラスの鳴き声に、


偶然と気が付いた、


びしょびしょな靴下、洗濯機の中へ、


放り込む、


重なる昨日、



置き傘を借りた、傘さし記憶、


部屋に入れば落ち着き取り戻し、


雨音も尖った神経を紛らわし、


雨降りし日は、誰かの重なる記憶、


雨上がりに見た空、重なる昨日、



降り出した雨に、避難した不良等


消えた猫、カラスの鳴き声、


重なる記憶、誰かとの共通点、


返しの記録をメッセージに込めた、


重なる昨日は、


何故だか似通っている、