1960年代後半 VAN JACKET INC 初期のBlackBlazerです。織りネームタグも1960年代初期のものは重厚で貫禄がありますね。
当時の洋服メーカーでここまで織りネームに拘ったものはありませんね。後発なJUNも真似して、しっかりした織りネームになってきた気もします。
ボタンダウンシャツも1960年代後期のもの。織りネームでわかりますね。掛けてあるハンガーもKentですけどまた旧いものです。金のメタル釦は、拘りで、珍しい向獅子Designユニコーン初期のものです。
残念なことに僕はこれらが着れなくなってきてしまったということです。シャツサイズもネック38は昔でいう、Lサイズくらいでした。現在では41くらいあります。37〜38サイズは、現代の型紙に合わせると、Sくらいになりますね。
今ではこの年代のものは大変貴重に思います。本や記憶は曖昧ですからこうして現物を大切にも保管しています。
ネクタイはアメリカ式ではなく英国式の左下り、1960年代のVANは本場のレジメンタルタイでした。
やがて、1970年代に入ってくるとVANはアメリカ式、Kentは英国式と分かれた気がします。
アメリカ式は右下がりで、正式名はレップタイと言います。日本ではひっくるめてレジメンと言ってますけど…こういう蘊蓄を知っているメンズショップの店員もいなくなったんだろうなぁ。
VANのブラックブレザー画像は1960年代のもの。半世紀前にVANが拵えたブレザー現在も基本的なディテールは何も変わっていない。変わったとしたらこれらを作る裏方の情熱が変わった事くらいでしょうね。
僕のトラディッショナル・モデルの装いはそれらのルールマナーなど踏まえて、約束の出来る服なのだと思っています。今後の新生VANヂャケットの製品もいつまでもそうであって欲しいと思うのだが…なんかね〜疑問です。
VANに限らず、僕も今まで洋服業界に長年携わって、たくさんの製品を見てきました。安いに越した事ない でも、大抵は価格には理由があります。ほんとに良いものを観る目を養うには本物を知らなければ同じ事。
ブランドに捉われず、良いものを観る眼力、目利きが出来れば、洋服だけではないクルマも時計も何でも 良いものを見つけられます。
人柄もそうですし身嗜みはトータルバランスです。応用できて、ライフスタイルをも愉しくあるのだと思いますね。お約束です。
洋服は常に相手があっての装いなのだという事。忘れないで欲しい。