レースで勝つためさらなる軽量化を追求



アルファロメオザガード、SVZはもともとのボディーに比べてはるかに軽く仕上がっており、戦闘力がアップしていたモデル。1957年製のこのモデルは初期のタイプで大変希少なのです。




今日、これで僕のガレージに友達がやってきたのです。最近手に入れたらしい。


これで、ラフェスタ、ミッレミリアとか、往年のクラッシックラリーに参戦するそうだ。


1957年ですからね。フルオリジナルの個体である。


SVZは初めて観た。伊香保の博物館に展示してあった個体だそうだ。


近所をちょこっと運転させてもらった。ボディの軽量感はもちろん、思いの外しっかりしてある。


ロールゲージも入ってるので余計合成感がありますね。シフトもアルファロメオ特有の前から伸びてくる手長猿シフト、


先ずは2速に入れてから1速に入れる儀式は旧車特有のもの。エンジンミッションは暖まってるのでさほど問題はない。


ミッションの入りも問題なく、懐かしい旧いアルファロメオのエキゾーストとドライビングを愉しみました。


やはらこの時代のクルマはアルファロメオにしてもアバルトにしてもレースに勝つ為に軽量され、手作り感ハンドメイドそのもの。


何よりボディのラインはたまらない。素晴らしい個体だった事は言うまでもない。


当時はレースに出場すると圧倒的な速さを見せたわけです。優勝を重ねていく。軽量ボディーは評判となり、ザガートには注文が押し寄せたそうです。




SVZスプリント、ヴェローチェ・ザガート初期モデルである。


一般的なアルミボディのSZというと後期モデルのことですからね。


SVZこの個体は、サイドウィンドウもリア、クォーター、リアも全てアクリルガラス軽量化。


ボディは当然ながらアルミの叩き出しなのだ。





アルミ板材をたたいて仕上げる手作業なので、製作には時間がかかる。すべて合わせても、つくられたのは17台といわれている。世界で17台…国内にもう一台いるらしいけどね。


大変希少なのだ。





当時のアルファ・ロメオ社内でも、SVZは注目を集めていて、軽量化によって得られた性能を、市販車にも取り入れたいと考えて、1959年のトリノショーには、アルファ・ロメオのブースにアルミボディーをまとったプロトタイプが展示され、SZに続くんですよね。


リアのフェンダーアーチもザガート特有ですよね。ふっくら盛り上がってるのもSVZならではです。


もちろんオールアルミ、叩き出しボディです。





一般的に有名な観たことあるジュリエッタ スプリント ザガート通称SZは見た事はあるし知り合いも乗っていたけどSVZは本でしか観た事なかったSVZが最初の基本ボディなのだ。


後期のSZのボディ形状もSVZ似ていますからね。


後期のSZはさらにホイールベースが短くなり、グラスエリアが広げられている。1.3リッター4気筒エンジンは、100馬力までパワーが高められて進化はしているものの、元祖SZのザガート、ヴローチェと付くくらいだからね。


如何に、このSVZが希少価値あるのかわかるだろう。





後に晴れてアルファ・ロメオのカタログに載せられたSZは、1960年から本格的に製造が始まって数々のレースで好成績を収めた事は有名。


車両重量はノーマルモデルより100kg以上軽い785kgだったそうな。


軽量化がレースでの勝利に直結したのだろうね。人気が高まり、後期のSZは1961年までに210台が製造された。そしてさらなる軽量化が試みられ、SZ2が登場する。


空力を考えてボディー後端を切り落としたコーダトロンカと呼ばれるボディー形状を持ち、770kgまで軽量化されていた。


この後、TZ、TZ2と進化していくんだよね。


ちなみにTZ、TZ2コードトランカのモデルは1億は超えると思うね。ヴィンテージアルファロメオもとんでもないことになってる。


今日は良い個体を体験させてもらった。記念に記事に残しておきます。