神さま、あなたは
円卓の騎士が導く先に
漆黒の闇しか待っていなかったというのですか?

希望を胸に
生涯を終えたぼくを

愚かだと
嘲笑っているのですか?


無秩序があふれるこの世界で

「彼女には幸福をつかんでほしい」

そう刹那に願うこと、は
滑稽な行為だと
失笑をくりかえすのですか?




答えてください神さま。


彼女に、
だれより大切な彼女に

残酷な運命を課せる前に。


「誰?」と問いたあたしに
「奇術師ですよ」と答えたあなた

幼いあなたは信じたわ

奇術師という名の
怪盗の存在を


真っ白な羽根に
痛々しい傷痕をかくして

あなたはなぜ
翔ぶことを諦めようとはしないのですか?


あたしは
あの日の影にあなたを感じたから
ここまで生きることをやめなかったのです。

繊細で頑ななきみに
僕は
愛と云う名の痛みを憶えた


叶わぬ夢ならば
信じてみたい

追憶の光に混濁されながら
きみはほほ笑んでいるの?



何時しか消滅するだろう、
愛の終わりを
想定することをやめないで

僕は僕であり続けたいから
だけど

きみといた
わずかな時間の翳りが
邪魔をするんだ。


冷静な判断はいらない。

なぜならそれは
未完成作品として消去されたはずの
きみへの想いだったから。


ああかみさま
なぜ、あなたは

こんなにも残酷なみちを
僕に歩ませたがるのでしょうか。

記憶のおくに芽吹いた恋心を摘み(罪)とってしまえば
僕は僕でなくなってしまうのに。




気づけなかった僕への罰は
きみを失うことでした。