27日に迫っていたサウジアラビア興行。

 

WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチに出場予定であった堤駿斗(志成)がトレーニング中の怪我(右眼窩底骨折)により出場辞退。

タイトル戦が「中止」となった。

 

ここまで最高の追い風が吹いていた堤。

 

当初挑む相手ジェームス・ディケンズ(英国)はWBA暫定王者だったが、正規王者ラモント・ローチ(米国)がWBC世界スーパーライト級暫定王者イサック・クルス(メキシコ)へ挑んだ為、王座はく奪。

 

ディケンズは棚ボタ的に正規王者へ昇格。

 

堤は晴れて世界王座に挑む事となった。

 

スーパーバンタムから上げてきた小柄(165cm)なサウスポーディケンズは、全世界王者の中でもトップクラスの穴王者。

 

自身の打たれ脆さを意識した防御技術はあるが、とてもスーパーフェザー級戦線で生き残れる選手ではない。

 

スピード、技術、パワー全てにおいて上回る堤の完勝が予想された対決だった。

 

恐らく堤療養中にセットされる「指名戦」でディケンズは陥落が予測される。

 

絶好の機会を逸した堤だが、個人的にはこの相手に勝って世界王座獲得しても興覚めするだけ。

 

来るべき時に備え、再スタートを切りたい。

 

将来世界レベルで名が売れる可能性のある堤のメモリアル戦は、相応しい相手が望ましい。

 

「6階級制覇」を果たしたデ・ラ・ホーヤの初の戴冠戦相手はデンマークのジミー・ブレダル。

 

トキメキを感じない相手。6階級にケチを付けたくなるでしょう!?

 

ボクシング・ビート最新号(2026年1月号)購入。

 

表紙は井上拓真VS那須川天心

正月号という事で来年のカレンダー付。

 

【拓真VS天心レビュー】

これでもかの試合フォト満載。

 

勝者拓真は【飯田覚士対談】にも登場。

 

【坪井智也VSカルロス・クアドラス】

坪井は「そういう強い選手とやるために僕はプロに来たんです」とバムとの対戦も示唆。

 

そう来なくては!

 

【井上尚弥VSアラン・ピカソ展望】

楽勝説も流れるピカソ戦。

 

映像見ても伝わるものは少ないが、メキシカンあるあるで細身で打たれ脆そうでも意外な耐久性があるケースも少なくない。果たして!?

 

【誌上博物館】

名門金子ジム。そうか火災であの建物は焼けてしまったのか・・・。

 

カシアス内藤の写真集を持っていたが、エディさんとのトレーニング光景。

 

良い写真だったな。

 

西村貴晴さん逝去で余計に沁みる。

 

【竹原慎二VSホルヘ・カストロ30周年】

今月号一押しの記事。

 

あの日本拳闘界歴史的一戦から30年。

 

何とカストロインタビューも!

 

カストロは何と竹原とのエキシビションでリベンジ宣言!?

 

「竹原テレビ」でやって欲しいな??

 

【国際ボクシング名誉の殿堂博物館】

日本人として6人目?藤岡奈穂子が名誉の殿堂入り。

 

これは快挙であり喜ばしい。

 

【ワールド日立ジム&新井田豊ジム】

解説50年を迎えたワールド日立ジム。

 

佐藤オーナーは82歳で同ジムが生んだ日本王者ウルフ佐藤(69歳)もコーチとして健在。もう感涙。※ウルフ佐藤の日本タイトル戦。2試合とも観戦した。

 

地方にあるは本当に貴重なインフラ。協会も多くの地方ジム存続に力を貸してほしい。

 

感涙PARTⅡ。

 

新井田豊のジムに何と新井田の恩師であった関光徳氏の奥様(80歳)がトレーニングで通っているとのこと。

 

もうこのワールド日立ジムと新井田ジムの記事。

 

ボクシングを好きで本当に良かった!

 

12月17日両国国技館興行他カード観戦記

 

【WBA-WBO世界ライトフライ級王座統一戦】

レネ・サンティアゴ(プエルトリコ)VS高見亨介(帝拳)

 

1R開始一回り大きい高見は落ち着いて出る。

対するレネは相変わらずパンチが切れている。

 

2~5Rはレネのサイドへの動きが機能する。

 

高見は正面から無骨に追っていくが、動きのスピードに差が出ている。

 

5R早くも逃げ切ろうとするレネに対し、高見は同時にパンチを放つ。

 

6R高見はブロックリターン。相手のガードの上からもパンチ。

 

7R高見は打ち合い挑むもレネのラウンド。

 

8Rもレネの切れのあるパンチの印象が上回る。

 

8R終了時点で私採点ではレネが抑えたラウンド6と4ポイント差がつく。

 

9Rやや休みのラウンドのレネに終盤攻勢をかける高見。

 

10、11Rもパワーパンチで積極的に出る高見。

 

正直仕掛けが遅い感が有ったが、12Rを取ればドロー裁定もと感じた。

 

12R私採点では高見に厳しめに付けてレネへ。

 

公式採点117-111、115-113、112-116の2-1でレネ・サンティアゴを支持。

※私現場採点は115-113でレネ。

高見並びに陣営は採点に不服そうだったが、仕掛けが遅い。

 

自分の予想は前半レネが動きペース握るが高見が後半印象ラウンドを構築し、小差判定で勝つというものだったが、惜しくも届かなった。

 

もし8Rまでの展開で互角採点または良い流れと感じていたならセコンドの指示ミス。

 

9Rからの仕掛けをもっと早く実行せねば・・・。レネがボディーを嫌がっていたのは明白。

 

レネは敵地で帝拳王者に2連勝の快挙。

 

良いサイドへの動きと隠れた武器であるタフネスを発揮。

 

(特に前半は)動きとパンチのスピードは高見を上回っていた。

 

高見はホーム開催だが「オールスターボクシング」の威光も侮れない為、もっと明白にポイントを取らないと。

 

最近王国帝拳のセコンドワークが・・・。

 

高見はライトフライ級卒業。

 

23歳と若くフライ級でまた暴れて欲しい。

勝者レネ・サンティアゴはあっぱれのゲームワークだった。

 

【WBO世界フライ級タイトルマッチ】

アンソニー・オラスクアガ(米国)VS桑原拓(大橋)

 

桑原には酷だが試合前から力の差は明白だった。

 

1Rよく動く桑原だが、早くもオラスクアガが強打で飲み込みに出る。

 

2R桑原は出鼻にパンチ当てポイントを奪うが、オラスクアガのパワーが段違いでKOは時間の問題に映っていた。

 

そして4Rオラスクアガは左ジャブ多用し、上下にジャブを散らす。

 

精度、タイミング、パワーとも最上級のジャブ。

 

これで勝負は決まった。

 

オラスクアガのパワー連打にさらされた桑原を見て主審はTKO宣告(4R2:37TKO)

 

このクラスでは抜きんでたパワーで敵はいない。

いずれスーパーフライへ上げるだろうが、パワーだけなら同クラスでもトップクラス。

 

ただ今回ゴング前にセコンドがマウスピースを忘れるという「ハプニング」

 

これは作戦ではないだろう。

 

陣営含め気の緩みが心配。

 

鬼のルディだけに心配はないのだろうが。

オープニングアクトで見事な出来を見せたユーリ阿久井政悟。

硬いパンチでのプレス。バランスも良くリターン。上下の打ち分けと

上出来だった。

 

ユーリはスーパーフライでオラスクアガを待ち受ける?