12月17日両国国技館興行他カード観戦記
【WBA-WBO世界ライトフライ級王座統一戦】
レネ・サンティアゴ(プエルトリコ)VS高見亨介(帝拳)
1R開始一回り大きい高見は落ち着いて出る。
対するレネは相変わらずパンチが切れている。
2~5Rはレネのサイドへの動きが機能する。
高見は正面から無骨に追っていくが、動きのスピードに差が出ている。
5R早くも逃げ切ろうとするレネに対し、高見は同時にパンチを放つ。
6R高見はブロックリターン。相手のガードの上からもパンチ。
7R高見は打ち合い挑むもレネのラウンド。
8Rもレネの切れのあるパンチの印象が上回る。
8R終了時点で私採点ではレネが抑えたラウンド6と4ポイント差がつく。
9Rやや休みのラウンドのレネに終盤攻勢をかける高見。
10、11Rもパワーパンチで積極的に出る高見。
正直仕掛けが遅い感が有ったが、12Rを取ればドロー裁定もと感じた。
12R私採点では高見に厳しめに付けてレネへ。
公式採点117-111、115-113、112-116の2-1でレネ・サンティアゴを支持。
※私現場採点は115-113でレネ。

高見並びに陣営は採点に不服そうだったが、仕掛けが遅い。
自分の予想は前半レネが動きペース握るが高見が後半印象ラウンドを構築し、小差判定で勝つというものだったが、惜しくも届かなった。
もし8Rまでの展開で互角採点または良い流れと感じていたならセコンドの指示ミス。
9Rからの仕掛けをもっと早く実行せねば・・・。レネがボディーを嫌がっていたのは明白。
レネは敵地で帝拳王者に2連勝の快挙。
良いサイドへの動きと隠れた武器であるタフネスを発揮。
(特に前半は)動きとパンチのスピードは高見を上回っていた。
高見はホーム開催だが「オールスターボクシング」の威光も侮れない為、もっと明白にポイントを取らないと。
最近王国帝拳のセコンドワークが・・・。
高見はライトフライ級卒業。
23歳と若くフライ級でまた暴れて欲しい。







勝者レネ・サンティアゴはあっぱれのゲームワークだった。
【WBO世界フライ級タイトルマッチ】
アンソニー・オラスクアガ(米国)VS桑原拓(大橋)
桑原には酷だが試合前から力の差は明白だった。
1Rよく動く桑原だが、早くもオラスクアガが強打で飲み込みに出る。
2R桑原は出鼻にパンチ当てポイントを奪うが、オラスクアガのパワーが段違いでKOは時間の問題に映っていた。
そして4Rオラスクアガは左ジャブ多用し、上下にジャブを散らす。
精度、タイミング、パワーとも最上級のジャブ。
これで勝負は決まった。
オラスクアガのパワー連打にさらされた桑原を見て主審はTKO宣告(4R2:37TKO)
このクラスでは抜きんでたパワーで敵はいない。






いずれスーパーフライへ上げるだろうが、パワーだけなら同クラスでもトップクラス。
ただ今回ゴング前にセコンドがマウスピースを忘れるという「ハプニング」
これは作戦ではないだろう。
陣営含め気の緩みが心配。
鬼のルディだけに心配はないのだろうが。

オープニングアクトで見事な出来を見せたユーリ阿久井政悟。
硬いパンチでのプレス。バランスも良くリターン。上下の打ち分けと
上出来だった。
ユーリはスーパーフライでオラスクアガを待ち受ける?