今年のシンコ・デ・マヨ(ラスベガスTモバイルアリーナ)はカネロ不在で開催となったが、出場したメキシカンの熱闘で会場が盛り上がった。

 

【WBA-WBO世界クルーザー級タイトルマッチ】

デビッド・ベナビデス(米国※メキシコ系米国人)VSヒルベルト・ラミレス(メキシコ)

 

クルーザー級二冠王者ラミレスへWBA&WBC世界ライトヘビー級王者ベナビデスが挑むというなかなか理解が追い付かないカード。※WBAライトヘビー同級にはスーパー王者ビボルが君臨中

 

ラミレスはこの2年間で15kg増量という事になる。

 

1Rさすがに体格差は歴然。

軽打ラミレスのブローが重くすら映る。

ベナビデスは左で距離を開け、右をサウスポー王者へ叩き込む。

ラミレスはじっくりと対峙し、冷静だ。

ベナビデスは終盤手打ち気味の速い連打を披露。

 

10-9ベナビデス

 

2R、ベナビデスは左を突くので右の精度が高い。

スピードの差も出ているが、ラミレスはフィジカルを活かし、じわじわと出てくる。

終盤、パンチ交換からベネビデスの高速連打。

 

10-9ベナビデス

 

3R、冷静なラミレスに対しやや攻めあぐねているベナビデスだが、左へスイッチし、距離を詰める。

また右構えから高速連打。

ポイントはベネビデスだが、ラミレスのフィジカルも効いている。

 

10-9ベナビデス

 

4R、ラミレスは落ち着いて前の手。そして空いているところへパンチを入れる。

時折好打しながらもやや相手のフィジカルを持て余していたベナビデスだが、上下へコンビ、高速連打、更にロープへ詰める。

打ち合いでベナビデスが左フックヒットからの連打でラミレスを膝付かせるダウン奪う。

ゴングに救われたラミレスだが、被弾痛が激しそうだ。

 

10-8ベナビデス

 

5R、余裕のベナビデスは、相手パンチをブロッキングしリターンを狙う。

手負いのラミレスも前へ出ていき上下へコンビ。

 

10-9ラミレス

 

6R、開始早々にワンツーを当てるベナビデス。

ミドルレンジでの戦い。

左構えから変則軌道のパンチを当て続ける。

右アッパーも食らいながらも前へ出るラミレス。ベナビデスをロープへ詰めるが、左構えのベナビデスの高速連打からの左をダメージ負っている右目に直撃され、痛みに座り込みながら10カウントを聴いた(6R2:59KO)。

 

怪物ベナビデスが圧巻のKOで何とクルーザー級王座を吸収。

確かに下馬評でもベナビデス有利の声が高かったが、ここまで一方的なKO劇を演じるとは思わなかった。

 

文字通りの怪物。

 

今後は主戦をライトヘビーへ戻すと思われるが、ドミトリー・ビボルやブランク中ながらパワー健在のベテルビエフらとの対決が実現すれば大いなる話題を呼ぶことだろう。

 

軽量級大国としてメキシコのお株を奪っている日本拳闘界だが、セミのスーパーミドル級世界戦&クルーザーでの同国人対決を実現しているメキシカンの躍動を見ると追いつくには数十年規模の期間と大柄な体躯の若者がグローブを握るという新たなフェーズが必要だ。

 

シンコ・デ・マヨでメキシカンボクサーの底力を見せつけられた。