久しぶりに心が洗われるニュース。
五輪全競技史上でもトップクラスに入る不可解判定。
1988年韓国で行われたソウル五輪。
ボクシングライトミドル級決勝。
ロイ・ジョーンズJr(米国)VS朴時憲(韓国)
当時NHKで放映された試合を録画して観ていた。
1~3Rまでほぼすべての場面でロイの技巧、スピードが凌駕。
旺盛なフィジカルを持つ朴も前進を続けたが、尽くカウンターを食らう。
2Rにはカウントを奪われ、3Rにも何故カウントが入らないのかと思うほどのダメージブローを浴び続けた朴。
ロイのワンダーボクシングショーと化した3Rだったが、下された裁定は3-2で朴の勝利。
世界のだれもが目を疑う光景だった。
ロイはソウル五輪ボクシング競技のMVP選手に選出されたという事実がこの裁定の異様さを物語っている。
※その後の調査で朴を支持した3名(モロッコ、ウガンダ、ウルグアイジャッジ)は韓国側から買収されていたことが発覚?し、2名は追放処分を食らった。
ロイはその後プロでも歴史に残る選手となり、ヘビー級王座迄獲得するという超人ぶりを発揮したが、心の片隅に「奪われた金メダル」が常にあった。
朴は金メダリストとして多額の報奨金(当時2000万円と記憶)と年金が約束され、プロ転向はせずに体育教師、ボクシングコーチの道を選んだ。
その後決して交わる事の無かった二人だが、人生の黄昏期を前に朴が動いた。
先日フロリダ州ペンサコーラにあるロイの牧場を訪れ、37年近く手元に有った金メダルをロイへ手渡した。
感極まるロイ。
朴にとってもこのメダルは重荷となっていた模様だが、どの角度から見ても完璧な心温まるエピソード。
これぞスポーツマンライク。
正に事実は小説よりも奇なり。フィクションを超えた。
人生の忘れ物を届けた朴時憲の行動と勇気に本当に心洗われた。
ありがとう朴。おめでとうロイ。
