1か月後に開幕するパリ五輪。
今回わずか2名の出場となるボクシング競技。
岡澤セオン、原田周大の両名には他選手の想いを拳に乗せて奮闘して欲しい。
昨今のレギュレーション変更により出場自体が至難の業となったボクシング五輪出場。
その昔はボクシング小国の選手が強豪選手と当たる事も有り「危険」でさえあった。
出場権ハードルが上がる事は「安全性担保=打撃系競技継続」にとって悪いことではない。
自分が過去五輪出場メンバーで最強だと思うのが、1984年ロス五輪組。
東欧諸国ボイコットで米国が金メダル席巻した大会だが、日本の出場選手メンバーは凄かった。
LF級:黒岩守
F級:瀬川正義
B級:高見公明
Fe級:東悟
LW級:三浦国広
W級:平仲信明
M級:荻原千春
もうすべてアマの歴史に残る名選手。
当時試合はNHKで中継された各選手初戦の出来は素晴らしかった。瀬川は逆転。東も良く左が出ており、荻原も実に力強かった。
当時会場で観戦していたモハメド・アリは瀬川の奮闘や最重量級の荻原の勝利を誉め、讃えていた。
残念ながらメダリスト誕生は無かったが、当時トップクラスとは防御技術差、そしてジャッジへのアピールという観点で大きな差が有った。
最強のロス五輪組
後にプロ転向した平仲は世界を掴み、東もプロで強打者の片鱗を見せた。
また各選手はアマボクシング界で多大な貢献をし、名選手を育て上げた。
その中の一人荻原千春氏逝去のニュース。
まだお若く氏の元気な姿から信じられない思い。
全日本8連覇、アジア大会銀メダル。現役引退後は自衛隊体育学校で指導に辺り、
一時は審判も務め、正にボクシング一筋の人生だった。
ロス五輪最強戦士の一人荻原千春さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。