WBA世界スーパーフライ級1位ジョン・ラミレス
同級次期挑戦者決定戦に勝ち、WBAから井岡一翔へラミレスとの指名戦が指示されたが、井岡はIBF王者(フェルナンド・マルチネス)との統一戦へ舵を切った。
試合の価値としてはマルチネスとの統一戦の方が大きいことは明らかで、拳闘支持者としては賛成だが、ラミレスを擁するGBPは黙っていない。
WBAより「暫定王座決定戦」を取り付けた。
試合は早くも4月20日(デビン・ヘイニーVSライアン・ガルシア)興行の中で行なわれる。
ラミレスの相手は5位ダビ・ヒメネス(コスタリカ)
15勝(11KO)1敗の高KO率を誇るが、ここは予定通りラミレスへ「暫定王座」がプレゼントされるだろう。
一時の王座乱発のWBAの本領発揮だが、ラミレスも「次期挑戦決定戦」に勝利を収めており、解からなくもない。
気になるのは、その後。
7月に王座統一戦へ挑む井岡のWBA王座の行方は?
普通に考えれば、4月の暫定王者との対戦を7月に誕生する「統一王者」へ課すると思われるが、IBF王座もついてくるためややこしい。
時代も違いレギュレーション(ラウンド数)の差が理由だったが、その昔パヤオ・プーンタラットとの王座統一戦へ挑んだWBA王者渡辺二郎は、リングに上がる寸前に「WBA王座剥奪」措置を下された。
渡辺の偉業には関係ない話だが、試合後両ベルトを掲げる渡辺。実はWBA王者の資格は有していなかった。
よもや7月の井岡に同じ措置が下されることは無いだろうが、相手はGBPだけに一抹の不安が残る。
今回自分はマルチネスとの統一戦に賛成しかないが、実はラミレスの方がマルチネスよりも勢いが有り、怖い選手に映る。
またGBP傘下で相当な視聴者数を集めるヘイニーVSガルシア興行に登場するラミレス。
米国での知名度はマルチネスを上回るだろう。
「Scrappy Ramirez」※喧嘩野郎
その名の通り相手を恐れずに攻め入る様は、観衆を取り込んでいく。
ここで期待通り派手な「戴冠」したマルチネスとの対戦。
更なるビッグマッチへ挑みたい井岡にとりラミレスとの手合わせは悪い話でなく、絶好のプロモーションになる。
良くも悪しくも井岡は他者の輝きを基に光を発するタイプ。
次期スター候補米国人ラミレスを利用しよう!