3月31日名古屋で行われた3150FIGHT 

 

開催に辺り数々のトラブルに見舞われたが、前座でも波乱が起きた。 

 

但馬ミツロがブリッジャー級契約でリングへ上がった試合。 

 

アレクサンドル・ジュール(ルーマニア)VS但馬ミツロ 

 

試合開始。 

 

ウェイトを絞った但馬は原点回帰。 

 

速い左で主導権を握る。

 

ジュールの繰り出すパンチはスローで然程強いパンチではなかったが、やはり重量級の怖さが出てしまった。 

 

2R、右アッパーで但馬が倒れる波乱のシーン。 

ダメージ深く、ジュールの追撃でKO負け寸前まで追い込まれ、3Rの左アッパーでもダメージを負った。 

 

その後、ジュールも打ち疲れ、但馬のボディーを嫌がっていたが、但馬のダメージは抜けておらず、焦って入る但馬へジュールのパンチがタイミングよく入るシーンが続く。 

 

後半は左の差し合いでもジュールが上回る・・・。 

 

目の腫れも酷く逆転の目もないまま、ラウンドが進み大差判定(79-72X3名)でジュールが勝利を収めた。 

 

ジュールはWBCブリッジャー級29位。 

 

妙な打たれ強さと独自タイミングが有ったが、特筆すべきスペックはない選手。

 

このレベルの相手に負けるのは実に痛いな。 

 

 

IBF世界ミニマム級タイトルマッチ 

 

重岡銀次朗VSジェイク・アンパロ(比国) 

 

1R、急造挑戦者アンパロの為、銀次朗は左ガード上げてステップで慎重。 

 

アンパロは待ちのスタイルだが、得意の右を合わせてくる。 

 

銀次朗は様子見のスタイルなので振り分けではアンパロ。 

 

2R、銀次朗踏み込んでワンツー。 

 

やはりステップの速さは出色。 

 

銀次朗ロングから左レバー抉るとアンパロは座り込み苦悶。 

 

10カウントを聴いた(2R1:15KO) 

 

銀次朗圧巻KOの劇。 

相手のボディーが弱いとはいえミニマムで一発KO。 

 

本人も口にしたようにアンパロの右は強く、前半はアンパロが暴れるかな? と思ったが、予想以上に早い決着だった。 

 

本人は長期政権を口にするが、このクラスに敵はいない。 

 

 

亀田和毅VSケビン・ビジャヌエバ(メキシコ) 

 

宣言通り亀田はニュースタイル。 

 

開始からガード固め自ら前へ出てプレッシャーかけ続け、定評ある左ジャブで突き放す。 

 

このジャブは速くモーションが無いため、ビジャヌエバは対応できない。 

 

この試合亀田の良かったのは、ディフェンス。 

 

強固なガードと膝を柔らかく使い相手パンチをほとんど食わなかった。 

 

メキシカンを後退し続ける展開。 

 

ボディーも攻めKOの予感も有ったが、下がり続ける相手を倒しきるパワーは亀田に望めない。 

 

この展開なら主審がストップ宣告もの流れだったが、5R終了ビジャヌエバはギブアップ。 

 

相手のレベルは別にして及第点の勝利。 

 

やはり親族でしか亀田和毅のスタイルは変えられないという事。 

 

視聴者数も43万人余り。

 

ネームバリューの有る亀田和毅の選手生活継続は喜ばしいことだ。※本配信は最終的には61.6万人。 

 

 

WBC世界ミニマム級タイトルマッチ 

 

重岡優大VSメルビン・ジェルサレム(比国) 

 

1R、優大いつものリズムでスタートだが、身体が硬い。 

ジェルサレム完全に待ちのスタイル。 

ジェルサレムの右ストレートで優大が効いてしまいジェルサレムの攻撃を浴びる。 

 

10-9ジェルサレム 

 

2R、ジェルサレム依然待ちというか後の先スタイル。 

また銃のジェルサレムに硬い優大。 

パンチを食らうと効いてしまうだろう。 

強気のパンチ交換で優大のラウンド。 

 

10-9優大 

 

3R、強気の攻撃で開始の優大だが、とにかく硬い。 

ジェルサレムに左を躱され右ストレートリターンでダウンを奪われる。

ジェルサレムも深追いしない。 

 

10-8ジェルサレム 

 

4R、優大ダメージは無いが、焦りを感じる。 

攻撃時に上体を残すので打ち終わりが危険。 

優大左ボディーで攻めポイント。 

 

10-9優大 

 

5R、優大の左アッパーボディーで嫌がるもすぐにリセットするジェルサレム。 

ジェルサレムのリターンが怖いためうかつに打てない。 

優大はダルチニアンの様な攻撃スタイルだが、ディフェンス面が脆弱。 

ジェルサレム右ショートカウンター好打。 

 

10-9優大 

 

6R、ジェルサレムここで持ち前の柔らかいスタイル。 

右アッパー→右ストレートで優大をたじろがせるが、例の如く深追いしない。 

ジェルサレムタイミング良く合わせた右でまたも優大からダウンを奪う。 

優大も強気で反撃を見せるが、危険。 

 

10-8ジェルサレム 

 

7R、優大開始から強気姿勢もガードが開きジェルサレムのリターンを食らう。 

ジェルサレムのパンチは依然強さをキープしている。 

 

10-9ジェルサレム 

 

8R、ロングからパンチ放つ優大だが、力み過ぎ。 

ジェルサレムは右ストレートを下から上へ散らす。 

わざと優大の左頬側へ放ち動きを止める。 

終盤のパンチ交換もスムーズさでジェルサレム 

 

10-9ジェルサレム 

 

9R、ポイントを聴き余裕の出たジェルサレムは自由闊達な動きを見せる。 

足を使い、機を見て右。 

 

10-9ジェルサレム(これで勝利をたぐり寄せた) 

 

10R、ジェルサレムが左右へ動くと優大はやや手が出なくなるが、強気のパンチ交換を挑み、ボディーを打ち合う優大。 

 

10-9優大 

 

11R、優大は開始から強めのパンチで攻め入る。 

ジェルサレムはステップ。そしてガード固め頭を振り被弾を防ぐ。 

 

10-9優大 

 

12R、ジェルサレム右をヒットさせスタート。 

その後もリード確信し動く。ヒット&ステップで最終ラウンドを終えた。 

 

10-9ジェルサレム 

 

発表された採点は2-1(114-112X2名、113-114)でジェルサレムが王座返り咲き。 

※113-114は不可解ジャッジ。あの国は仕事に忠実だな。

 

自分のTV採点は115-111でジェルサレム。 

 

下馬評を覆すジェルサレムの見事な勝利。 

 

強気の攻めに逸る優大の打ち終わりに徹底してリターンを放ち狙い続けたジェルサレムのプラン勝ち。


得意の右は最初ボディーへ放ちタイミング掴み、顔面にミート。これもまさにプラン通りだろう。 

 

優大はダルチニアンの様な戦闘スタイルの攻撃力はあるのだが、防御面は疎かで身体が硬く被弾時のダメージが大きかった。 

 

結果論だがキャリア不足が露呈した。 

 

本来の適正クラスへ転向も相手のレベルはミニマムとは比べ物にならない。 

 

じっくりとキャリアを積みたい。