この訃報に際し触れるべきか否か考えましたが、記させていただきます。
彼の雄姿は昨年末世界戦のオープニングで観戦させて頂きました。
相手の外国人選手も実に怖いパンチを振るうスラッガーでしたが、その強打に耐え抜き、逆転TKO勝ち。
技術は粗削りでしたが、強打と強気の姿勢。
実にハートが強く、どこか昭和の香りがする若き戦士の印象が残りました。
昨今の「調整失敗の計量キャンセル」
自分も拙ブログで何度も批判して来ましたが、悲劇が起きてしまいました。
誤解を招く言い方ですが、彼はファイトスタイル同様侍でした。
ただこの様な責任の取り方なぞ誰も求めていませんし、我々拳闘を愛する者達は、這い上がる選手を非難する事などしません。
昨年、他格闘競技でも減量失敗で試合キャンセル。
再起第一戦の計量前日にロードワーク中倒れ、帰らぬ人となった選手も出てしまいました。
命を懸けて迄追い込む理由などありません。
ただ格闘家が怪我を隠し、そこまで追い込んでしまう事も事実です。
ボクサーや格闘家はその様な人達なのです。
是非トレーナーはじめ周りの人達は試合前ナーバスになっている戦士たちをケアしてください。
ボクサー達も辛かったら周りの人に助けを求め、捲土重来で何も問題も有りません。
ボクシングは個人競技ですが、トレーナーや周りの人達含め、ボクサーを助けてくれる人達は大勢います。
我々も命を懸けて迄戦う事など誰も望んでいません。
彼に素晴らしい名前を付けてくれた親御さんのお気持ちを考えるといたたまれません。
もうこの様な悲劇は耐えられません。
ジムの皆さん、どうかボクサー達を守って下さい。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。