21日に行われる
WBO世界ミニマム級タイトルマッチ
谷口将隆VS石澤開
ゴロフキンVS村田の余熱が高く、残念ながら世界戦としては盛り上がりを欠いている。
但しこれは好カードには違いない。
接戦が繰り広げられると思われるこの一戦を予想してみる。
両者は2019年9月に対戦しており、その時は谷口がダウンを喫しながらも判定勝ち。
一発狙いの石澤を谷口が巧く捌いた。
その後、谷口は殊勲の世界王座戴冠。石澤もホープ森且貴に完勝し国内王座に就いた。
勢いは石澤が有るが、谷口も世界王者としてのモチベは高く自信を付けているだろう。
挑戦者石澤。
最軽量級らしからぬファイトスタイル。
強固なガードで攻め入り、一旦打ち始めると強打を続けることが出来る才が有る。
ミニマムのゴロフキンはオーバーな表現(ゴロフキンの様に懐を深く使えていない)かも知れないが、往年の柳明佑を思わせるスタイル。
勿論柳の様な上質な技巧はないが、一発パワーは柳を上回っている。
硬いパンチでゴロフキンの様なロシアンフックも潜ませている。
最後に一発を当てれば良いという無骨なスタイルはミニマム級の概念を変える物。
ただ打ち気に流行る余り、相手パンチには無頓着。
ストレート系のパンチに顔を上げる事も多く、相手に左右に動かれると苦労する。
これは正に王者谷口のスタイルだ。
谷口が色気を出さずにアウトボックスに終始すれば、石澤空転の可能性が高いが、万人へのアピールを考え前半から石澤のプレスに自身攻撃を合わせると波乱が起きる可能性が高まる。
ミニマムの概念を変えることが出来る才能を持つ石澤だが、正直世界戦にはあと数戦挟みたかった。
試合は前半谷口ペースも諦めずに攻め入る石澤が強打で中盤~後半へかけて追い上げるが、前半貯金で谷口の逃げ切りとみる。
石澤が勝つには前半から自分の土俵へ誘い込んでの打ち合い。
前半ポイント取れば、挽回すべく谷口は出てくる。
このパターンならKO奪取も充分あり得るし、石澤応援でこの試合を観るが、予想は谷口の逃げ切り(判定勝ち)。
先日沖縄で国内王座に就いた重岡銀次朗がラスボスとして控えるが、この一戦も充分楽しみで世界戦に相応しい好カード。
激戦を期待したい。