昨年からWOWOW30周年記念と称してON AIRされた「レジェンド名勝負戦」
レナードVSハーンズなど散々こすられているので、自分はハーンズが4階級を制覇したロルダン戦を。
リアルに視聴は当時以来。
1987年10月29日、ハーンズはレナードの王座返上により空位となっていたWBC世界ミドル級王座をファン・ドミンゴ・ロルダンと争った。
WBC世界ミドル級王座決定戦
於:米国ネバダ州ラスベガス ヒルトンホテル屋外特設アリーナ
WBC1位ハーンズ:44勝(37KO)2敗 29歳
WBC2位ロルダン:65勝(43KO)3敗2分1NC 30歳
※1984年3月ハグラーの世界ミドル級王座に挑んだロルダンは、1R開始早々ダウン(スリップ気味)を奪ったが、10RKO負け。その後13連勝(8KO)。
1R、予想通りロルダンのアタックで試合が始まった。
自身の頭を利したアタックにややハーンズもバタつき気味。
予測不能のロルダンのパンチにハーンズは左ジャブニ発でリセットを試みる。
これが功を奏した。
続くワンツー2発。この打ち下ろしを二発ともテンプルに食らったロルダンは、膝を付くダウン。
再開後、反撃を防御に使うロルダンは逆にハーンズをたじろがせる。
ハーンズは距離を潰されるとバタつく。
後半ハーンズは、足の長さを利してアウトボクシング(ただ相変わらず下肢が硬い)。
これで距離が出来るとワンツーを後頭部にかすらせダウンを奪う(ロルダンダックの際なので不可抗力)。
前に倒れた痛烈なダウンだが、残り時間を鑑み主審(ミルズ・レーン)は続行。
10-7ハーンズ
2R、ロルダンはスタートから打って出るが、あまりに無謀。
20秒過ぎにハーンズの左フックを食らい、この試合3度目のダウンを喫する。
立ち上がった手負いの猛牛へ右ショートカウンターを叩きこむが、ロルダン底抜けの勇気で肉薄。
後半ハーンズは足を使いやり過ごす。
ハーンズはロルダンのボディーを叩きたいな。
10-8ハーンズ
3R、ロルダンはまだまだ怖い。
ハーンズの右カウンターを再三食らいながらも、セオリー無視の攻撃で前進。
ハーンズは左レバーを打てば良いのにロルダンのプレスに顔面オンリー攻撃。
ロルダンのラフファイトは激しいが、ハーンズも長いリーチでクリンチ遮断は容易な為、精神的には余裕?心情的にはロルダンに付けたいが・・・。
10-9ハーンズ
4R、開始20秒過ぎ青コーナーでロルダンの左フックをアゴに食らったハーンズは、たたらを踏む。
後続打は上体を振り躱したが、ピンチ。
ここでハーンズはやや重心を落とし、クロスレンジで打ち合うという選択を取る。
右フックでグラつかせた後、ようやく左レバーでロルダンの動きを止める。
そして右フックでロルダンを前のめりにダイブさせる。
完全に即ストップの場面だが、ミルズ・レーンはご丁寧に10カウント(時代だな)
ハーンズが4R2:12KOで史上初の4階級制覇。
ハーンズの強打と打たれ脆さが出たスリリングな試合。
攻防分離、下肢の硬さでバタバタのバランスの悪いアウトボクシング。
しかしそれを補って余りある強打と長いリーチ。
当時この試合を見た時に嫌な予感がしたが、不幸にも予想が的中。
次戦で伏兵と思われたバークレーのセオリー無視の攻撃に沈んだ。
再戦でも勝てずにバークレーは結果ハーンズの天敵となった。
ロルダン戦から2年後、レナードと分の良い引き分け劇を演じ、その後無敗のメダリスト、バージル・ヒルを破り、ライトヘビー級王座に返り咲いたことも有ったが、ハーンズが怪物の香りを残していたのは、この1987年あたりが最後かな??
一方敗者のロルダンは実に男気溢れる試合ぶりだった。
ハグラー、ハーンズにあの攻撃を仕掛けるとは底抜けの勇気。
実にタフな戦士だった。
通算戦績:67勝(47KO)5敗2分1NC
残念ながら2020年11月63歳の若さでこの世を去ってしまった。
太く短く濃厚な人生だったのだろう。
猛牛ロルダンのご冥福をお祈り申し上げます。
