ボクシングマガジン最新号でカルロス・サラテの名が二つの記事中に見られた。

 

名日本王者串木野純也がカルロス・サラテのフィルムを観て凡庸なボクサーから覚醒したエピソード。

 

増田茂氏「ボクシングスクエア」で「ピンポイント・パンチの正体」としてサラテ最高傑作試合のひとつであるオルランド・ラモレス戦が紹介された。

 

1975年6月20日(米国・カリフォルニア州ロスアンゼルス・イングルウッド・フォーラム)

カルロス・サラテ(メキシコ)VSオルランド・アモレス(パナマ)

バンタム級世界ランカー同士の対決。

 

試合開始サラテは若干下肢の硬さを感じるが、優雅に左回りステップ。

 

勿論生命線の左ジャブも忘れないが、野生児アモレスは当然土足で踏み入る。

 

バッティング上等のスタイルからワイルドなフックで攻め立てる。

 

ポイント自体はサラテに付けてもペースはアモレスが握っている。それ程熱く激しいアタックだった。

 

2R、アモレスのワイルドなパンチが目立つが、サラテのパンチ自体も相当切れている。

アモレスの頭を恐れずに放つ左レバー。サラテの技巧と共に勇気も素晴らしい。

 

3R、スタートで右フックを当てたアモレスのアドレナリン全開。

 

展開の中でサラテのお株を奪うカウンターまで入れる。

 

するとサラテのマチズモが大噴火し、パンチに殺意すら感じるほど切れが増す。

 

6オンスグローブは凶器だ。

 

左レバーを食らい交代するアモレスの表情が明らかに変わる。

 

最後は右→左フックダブルをコンパクトに振り抜くとアモレスは痛烈なダウン。

 

10カウントを聴いた。

 

日本でもTV放映された伝説のKOシーンだった。

 

2Rサラテが冷静に左を出した時点で、フィニッシュパンチが当たる精度が高まり、フィニッシュは必然だったが、

アモレスの底抜けの勇気とアタックも特筆もの。この相手をねじ伏せた大場政夫も高く評価されてよい。

※サラテはその1年後世界王者となり、アモレスはその後1勝5敗でリングを去った。サラテに壊されてしまったと言えよう。

 

増田氏も記したように6オンスグローブは使用されなくなり、レギュレーションも形を変えた。

 

現代ではサラテの様なエレガントさは望むべきはないが、サラテの誕生はリカルド・ロペスの様な偉大な後継者を生んだ。

例え井上尚弥が現代で4団体制覇を果たしたとしても自分はジョフレ、サラテがバンタム級史上最高峰との考えは変わらない。

現代でのピンポイントパンチャーはジロリアン陸!?

 

認知度に実力が追い付いてきたと思う。