私の好みのボクサーは基本的には、パンチと技術の有るラテン系の選手(アルゲリョタイプ)だが、もうひとつ好みのスタイルは、パンチ力には欠けるがその分技術で相手と対抗する選手(ミゲル・カントタイプ)。

 

現役ではルーシー・ウォーレン、テビン・ファーマー、ホセ・ペドラザらがそれに該当する。

 

現場でブーイングが聞こえるが、自分は彼らの試合を見ていると時を忘れる。

 

先日WOWOWで放映された試合の中に「お気に入り追加」ボクサーを発見。

 

WBA世界スーパーフェザー級暫定王座決定戦に出場したクリス・コルバート(米国)。

 

PBC(アル・ヘイモン)の寵愛を受け、何故か10位ジェスレル・コラレスとの対戦が暫定王座決定戦に・・・。

 

WBA暫定王座には嫌悪感しかないが、カード自体は興味深く、事実素晴らしい技術攻防の作品となった。

 

試合全般を通じてスピード有るブロー、駆け引き、陣地争いの応酬。

 

ピークを過ぎたコラレスも持ち前の手練を発揮したが、狡猾さの面でももみ合いからの左フックでダウンを奪ったコルバートに軍配が上がった(12R判定)

 

クリス・コルバート。

 

無駄な筋肉は付けないスレンダーな体形(ハワード・デービス型)。

 

前日計量からの大幅なリカバリーで一回り大きいコラレス相手に見事対峙していた。

 

コルバートのスピードは特筆もの。

 

最小限の動作からスピード有るブローが繰り出される。初速が本当に早い。

 

防御技術のバリエーションも豊富。(L字、デトロイト、ノーガード、ブロック、ショルダー、ステップ、ダック、ウィービング他)

 

全ての技術が高い。パンチ放った後のポジション移動も速いし、スイッチもお手の物。

「ゴースト」コラレスのお株を奪っていた。

 

技巧派同士の駆け引きは非常に面白かった。会場のブーイングは理解できないな。

 

コラレス戦の勝利で14勝(5KO)無敗となったコルバート。KO35%か・・・そそるな。

 

ただこのコルバート。決してボディもアゴも打たれ強くないだろう。

 

常に一発KO負けのリスクも有る。それが故の刹那。

 

是非今後ともWOWOWで観たいボクサーだ。

 

 

本日のジョギング距離:4Km