米国フロリダで行われた伊藤雅雪防衛戦(WBO-SFe)、残念ながら挑戦者ヘリングの技巧に完敗。
王座陥落となった。
スタートから長身サウスポーヘリングが距離を制する。
過去の試合で見せていた自ら打って出るスタイルではなく、長身のサウスポースタイルを活かし、ロングから綺麗なストレートを放つ。
伊藤も体調は悪くなく、身体自体の動きは良い。
その動きを利してややラフな体勢からの攻撃を模索し続ける。
但し、5Rまではほぼヘリングが制する展開。
6R頃からクリンチでのもみ合いで、フィジカルで上回る伊藤が押していくシーンも有ったが、手詰まり感は否めない。
接近戦で諦めず手を出す伊藤に8Rヘリングは明らかにスタミナ切れ。
ここから更ににプレスをかければ、好機もあったのだが、何と9R~伊藤も疲れて相手の省エネに合わせてしまう。
10Rなどは拳を痛めた?とも思わせる程、手が出なかった。
結局、ヘリングは11、12手堅くまとめ、前半の貯金を守り切った。
判定は3-0(118-110X2名、116-112)
私のTV採点では117-111(伊藤は6、8、9R)
残念ながら完敗の伊藤。当初から3発目、4発目を当てる&接近戦のプランだったが、相手もそれを想定済。
固いブロックと接近戦でのクリンチで伊藤の攻めを遮断した。
海外でこの様なスタイルの選手と対峙するには、やはり内山、三浦の様な一発が必要という事か・・・。
予想では伊藤の断続攻撃でヘリングが音を上げると思っていた。
これで勝者ヘリングはベルチェルト戦?とてもベルチェルトの攻撃に耐えられるとは思わない。
敗者伊藤。未だトップランクとの契約は有るのだろうし、今日の不完全燃焼のまま選手生活を終える事は無いだろう。