東大寺南大門にある金剛力士像は仁王様とよばれ仁王様の中でも特に有名ですね。

 

 

阿形

 

金剛力士(仁王)はインドの神話に登場して後に仏法を守る役割を担うようになりました。

大きく口を開けた「阿形(あぎょう)」、口を閉じた「吽形(うんぎょう)」です。

「阿吽の呼吸」のことわざもありますから有名な形ですね。

 

東大寺南大門にある金剛力士像は最初から存在していたわけではなく鎌倉時代の建仁3年(1203年)に運慶や快慶を中心とした仏師たちによって製作されました。

 

ア字

 

「阿形(あぎょう)」は梵字の「ア字」です。この形は梵字12字母の最初の文字ですべての始まりや根源をあらわします。これは宇宙や生命の本質を象徴しています。大日如来を表しているといわれています。

 

 

吽形

 

「吽形」は梵字の「ウン字」で梵字12字母の最後の文字で終わりをあらわし陰陽や調和をあらわしています。

下の梵字です。阿閃如来(あしゅくにょらい)を表しているといわれています

 

ウン字
 

梵字は仏や菩薩をあらわしています。

「阿吽」で宇宙の摂理を表しているといわれます。仁王像を簡単な表現であらわすと向かって左が大日如来、右が阿閃如来とも考えられます。

 

私は南大門にこの2つの如来が安置されているのは不自然だと思っていました。

大日如来の方が阿閃如来より境涯が高い最高の仏ですから横並びに安置されているのは考えられないと思っています。

私は大日如来の金剛界曼荼羅、胎蔵界曼荼羅の二つを金剛力士像にあてはめたと考えています。(金胎両部曼荼羅)

 

 

 

 

大日如来のマンダラは二つあります。

金胎両部曼荼羅(上の二つのマンダラ)は左が胎蔵界曼荼羅、右が金剛界曼荼羅です。

大日如来の金胎両部の御真言は「アビラウンケン・バザラダトバン」です。

「アビラウンケン」は胎蔵界の御真言です。「バザラダトバン」は金剛界の御真言です。

大日如来には二つの梵字があるのです。胎蔵界は「ア字」、金剛界は「バン字」です。

 

ア字

 

ウン字

 

 

バン字

 

「アビラウンケン」の「ア」が「ア字」です。

「バザラダトバン」の「バン」が「ウン字」だと考えています。

「ウン」も「バン」も口を強く閉じますね。

 

東大寺の本仏である廬舎那仏と大日如来は宇宙の摂理を表している仏ですからほとんど同じだと私は考えています。