是川遺跡の「合掌土偶」の顔について考察します。 この土偶の顔はどこか“ロボット的”な印象を与えますが、耳が造形されていない点、そして後頭部に横一直線の溝が刻まれている点が特徴的です。ある研究者は仮面を固定する紐を表現したものではないかと話しています。
この顔をその研究者は「仮面」と解釈していますが、私も同様に仮面的な印象を受けています。私はこの顔全体の輪郭は 宝珠形 をしているように見えます。私は懐中電灯を使って宝珠形の光を作ったことがありますが、円形の光を直角の壁に投影すると、宝珠形が現れます。 合掌土偶でも同様に、首飾りや胸部の円形(〇)と、合掌した腕がつくる三角形(△)を組み合わせると、顔の宝珠形が象徴的に成立する構造になっています。
この懐中電灯の光を直角の壁にあてるとハートの形も作れます。ハート形土偶も顔がハート形をしていますし、宝珠の形は他の土偶にもいろいろと表現されているとみています。
古代の壁画・土偶・土器には、〇と△の組み合わせが頻繁に登場します。縄文人はこの形態的融合から宝珠形やハート形が生まれることを日常の生活で、光と角度の関係でこのような形ができることを理解しており、その象徴性を合掌土偶の顔に表現したのではないかと考えています。







