前回、私はツタンカーメンの玉座に描かれている柱(ロータス柱)とウラエウス(コブラ)の関係が、日本の鳥居としめ縄に非常によく似ていることについて考察しました。 古代エジプトの習俗や文化は、日本と外見的には類似していないと一般には考えられています。しかし、象徴や神々の関係性を深く読み解くと、両者は深層でつながっているように思われます。
この玉座に描かれたロータス柱とウラエウスの関係を「鳥居」と捉えているのは、おそらく私だけでしょう。 私は、中央に描かれている太陽(アテン神)を、日本の神社の社殿に祀られる「神鏡」と同じ象徴として理解しています。神社では、参拝者は鳥居をくぐり、拝殿の神鏡に向かって祈ります。ツタンカーメンの玉座にも、同じ構造が表現されていると考えています。
さらに「鳥居」という言葉は「鳥が居る」と書きますが、玉座の手すり部分にはネクベト(ハゲワシ)やホルス(ハヤブサ)と思われる鳥が描かれています。まさに「鳥が居る門=鳥居」と読むこともできます。 東南アジアの鳥居状の構造物にも鳥が止まっている例があり、古代エジプトとアジア、日本の象徴体系には深い共通性があるように思われます。
私は、こうした象徴の重層的な共鳴こそが、文化の深層でつながる証であると考えています。





