上加茂神社(加茂別雷神社)の細殿前にある、左右一対の白砂の円錐形の盛砂について考察しましたが、この盛砂は「立砂(たてずな)」と呼ばれています。

ここでは、この立砂という名称について考えてみます。

 

 

案内板には次のように説明されています。

立砂(たてずな)

盛砂(もりずな)ともいい、

「たつ」とは神様のご出現に由来した言葉である。

神代の昔、祭神が最初に降臨された本殿の後方2kmにある、円錐形の美しい神山(こうやま)に因んだもので、一種の神籬(ひもろぎ)、すなわち神様が降りられる憑代(よりしろ・依代)である。

鬼門・裏鬼門に砂を撒いて清める風習は、この立砂の信仰が起源であり、「清めのお砂」の始まりである。

 

 

私は「∧」という形が「立つ」を表していると考えています。

「∧」は左右の両脚で地面に立っている姿を象った形です。立砂は円錐形ですが、平面的に見れば「∧」の形に相当します。

古代において、△や∧は非常に重要視されてきました。

 

漢字の「大」「太」は、京都の8月16日の大文字の送り火、大日如来の「大」、天照大神の「大」、さらには「太一」「太陽」などにも見られますが、その「∧」の部分は、左右の脚で魂・神霊・霊魂が地面(現世)に立ち現れ、その力を解き放つ姿を表すものとして、古代の人々は捉えていたのではないかと思われます。